【黒子のバスケ】ご褒美、ちょーだい？〈紫原敦〉 (ページ2)

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彼の口から出たのは、予想外の言葉。

『え！？いらないの！？』

「うん。お菓子、食べたいけど・・・。どちらかを選ばないといけないなら、オレは○○ちんを選ぶし」

更に抱き締める腕に力が入り、頬ずりする力も込められる。

『あ、敦、苦しい・・・！頬痛い・・・！』

「んー・・・。聞こえないし」

グ―――。

「『・・・・・・・』」

先程お菓子を見たからか、紫原は急に空腹を感じた。

「お腹空いたー」

『じゃあ、この手を放して何か食べよう！』

紫原に振り返った瞬間、視界がグルリと反転したかと思うと、すぐ目の前に紫原がいた。

『・・・・・！？』

○○は紫原に押し倒され、尚且つ紫原に覆い被さられていた。

『えっと・・・何してるのかな？お腹空いたんじゃないの？』

「うん、空いた。だから、○○ちんを食べようと思って」

人間が人間を食べるってどういう事だ。

『私、美味しくない！』

「・・・静かにして」

紫原が吐息を感じられる距離まで顔を近づけ、○○の顎を掴む。そして、ゆっくりと顔を近づけ、唇を重ねる。その瞬間ヌルリと舌を入れ、○○の舌を絡め取る。

『んん・・・っ』

「・・・ん。・・・ちゅっ、ん・・・」

唇をゆっくり離すと、熱を帯びた○○の目が紫原を見上げていた。その表情は、紫原の欲を刺激する。

「・・・！・・・我慢できなくなるし。○○ちんの唇、すごく美味しい。ねぇ、もっと食べたいなー」

そう言いながら自分の唇をペロリと舐めると、○○は顔を真っ赤にした。

「赤くなったー。かわいい・・・。じゃ、このままいただきまーす」

『いやいや。ちょっと待って！』

紫原の胸を強く押し、制止させる。

「・・・何ー？今、オレ達以外誰もいないし。安心してよ」

『そういう意味じゃなくて、私を食べるのは遠慮してもらいたいなぁって・・・』

「えー。オレをその気にさせたのは、○○ちんでしょ？責任取ってよー」

『させてません！』

そう言うと、紫原はプクーッと頬を膨らませた。

「させたのっ。それに、オレさっきお菓子を我慢したでしょ？ご褒美、ちょうだい？」

『じゃあ、さっきのお菓子を・・・！』

「ねぇ、○○」

『！？』

紫原に普通に名前を呼ばれたものだから、○○は驚いて紫原を見る。そんな○○を、紫原はクスッと笑う。

「愛してるよ」

耳元で低い声で囁くと、○○は再び顔を赤くした。

―好きなお菓子我慢したし。ご褒美くれるのは、当然でしょ？―

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