つまり私は、キセキという吸血鬼の生贄な訳で。【黒バス】

19＊.°図書室 ページ19

緑間「この部屋が浴室だ」


しばらく屋敷の案内をしてもらっていたのだけれど、あまりの広さに体力が追いつかない。

貴方「き、綺麗ですね」

緑間「お前さっきからそれしか口にしていないな」

貴方「は、はぁ…」


呼吸を整えると、次の部屋へ向かった。



緑間「ここが書斎だ。
小説や参考書、歴史書や料理本…なんでもある」

ずらりと並んだ高い本棚に、いっぱいに敷き詰められた本。それを見て橘が言った言葉。

貴方「最高……」


一人でに足が弾み、小さな階段をあがり踊り場のような場所に立ち本棚から本を抜き出す。

貴方「これ…「塩の街」…！！
私、これずっと読みたかったんです…」

緑間「ぁあ、そうか」

うっすらだが微笑みを見せた緑間に、橘もつられて笑みを浮かべる。本を握りしめながら、しばらくの間書斎を巡った。

ここは書斎というより図書室の方が近い表現だった。

緑間はどうやらこの部屋の本は大体読破しているようなので、橘が聞く度に楽しそうに解説をしていた。

時間も忘れて、純粋に……

純粋に、楽しいと思った。

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