つまり私は、キセキという吸血鬼の生贄な訳で。【黒バス】

12＊.°来客 ページ12

貴方「…毒？……いやまさか、そんな訳…」

ガチャリとドアノブの回る音がした。
誰かが入ってきたようだ。


？？「んー……？

誰、アンタ」


くぐり抜けるようにしてドアから入ってきたのは、背の高い紫髪の……
確か、紫原…敦さん。


貴方「あ、えっと、一年の橘Aと申します……」

さっ、と小箱を後ろに回すと、ぺこりと礼をした。…何故かいつも以上の緊張だった。


紫原「…そんなのどうだっていーけど。
俺腹減っててイライラしてんだよねー。
この部屋にあったちっちゃい瓶しらない？」

貴方「あ…」

確かに思い当たるふしがある。
私の背後にかくしてある、小箱。
それに小瓶が入ってる。

貴方「えっと、もしかしてこれ…ですか」

紫原「あ、それー。なんで持ってんの？」


首を傾げてそう問う。
紫原の巨体が橘に影をつくった。

貴方「あ、えっとですね、あのクローゼットの中にぃ？！！」

いきなり視界が高くなったかと思ったらそれは、紫原が橘を持ち上げていたからであった。
ぶらぶらと浮く足に橘は驚いていた


紫原「のんで、これ」

貴方「え、や、あ…でも…」

紫原「いいから」


視線の先にあるのは、手元の小瓶。

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