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食事を済まし、食器洗いも終わり、私達は特にすることもなく、ソファに座りながら、今日あったこと、感じたことを話すという、何の変哲も無い雑談をしたりした。
トップアイドル、という彼の肩書きは本物だけれど、彼は変に気取ったりせず、あったことを飾らずに全部話してくれるから、何だか聞いていて安心する。

「それでな、大和が言ってん。目玉焼きには醤油派やって。ワイはソース派なんやけどな。したら、ナギはマヨネーズ派言うてな、結局何派が多いんか、って話になって。瑛一は何もかけへん言い出して、シオンは目玉焼きよりもスクランブルエッグ派とか言いおんねん」

そうなんだ、と私が相槌を打つと、彼は嬉しそうに会話を広げてくれる。
Aちゃんは目玉焼き何かける派?、やっぱりスクランブルエッグの方が好きなん?そんなくだらないけれど面白いような話を、彼は数分近く話してくれた。

よく話してくれるのは、HE★VENSメンバーとの話。
話題の中には、メンバーの中では特に彼と仲が良いのだという、日向大和や皇綺羅がよく出てくる。
他事務所である、神宮寺レンのことについても、たまに話してくれて、彼はやはり芸能界の中でも友人や親しい人物が多いのだな、と改めて痛感する。


しばらくぶっ続けで話を聞いていると、彼は時計を見つめ、ふと何かを思い出したかのようにテレビのリモコンを手に取り、そして電源をつけた。
何か見たいものでもあるの?そう聞くと、「ちょっと見てみたいやつがあってん」と言いながら、彼は番組表を見つめ、そしてチャンネルを変えた。
見たいものって何だろう・・?そう思いながら、テレビに目線を移す。


時計が丁度、夜の9時を告げたと同時に、先まで延々と続いていたように感じられた、車であったり、冷凍食品、時計、洗剤を広告するだけの時間は過ぎ、一気に画面が明るくなり、画面は、マイクを持った2人組の姿が映しだされた。


『一十木音也と!』

『神宮寺レンの』

『『聞かせて!アイドルの1日調査録〜!!』』


そう言って、画面の向こうの一十木音也と神宮寺レンが微笑む。
確か、この番組は・・と思い出すよりも先に、画面の向こうにいる2人が、この番組についてご丁寧に説明をしてくれた。


『シャイニング事務所とレイジング事務所が手がける壮大なプロジェクト!』

『今回は、その1つとして、皆にアイドルの1日をお伝えしようと思うよ』

『1週間の間限定で放送させるこの番組。さーて、月曜日密着するのは!』

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作者名:抹茶&ナミネ☆ | 作成日時:2017年6月21日 14時

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