信じない理由 5 ページ6
「こんにちは。ボクはリドル・ローズハートという。この学校の2年生だ。今から1つずつを説明するから、落ち着いて聞いてくれるかい?」
「は、い」
寝ていたボクにかかっていた毛布を握りしめ、こくりと頷いた。それを見たリドルは1つずつ、それもう丁寧に教えてくれた。
ここはナイトレイブンカレッジという4年制の魔法士養成学校であること。
7つの寮に分かれて生活していること。リドルはハーツラビュル寮だと言っていた。
あの誘拐犯は誘拐犯じゃなくてここの学園長、ディア・クロウリーだということ。
今いる生徒は寮長、大人は先生たちで、ボクとグリムをどうするか検討しているということ。
「分かっていただけましたか?私は誘拐犯ではなく学園長です!見た目に騙されてはいけませんよ。私とーっても偉いんですから!」
「その格好が騙されても仕方ないと自覚しているなら変えた方が良いぞ」
「全くもって同意見だ」
学園長がいうと白黒のクルーウェル先生と猫を連れているトレイン先生が呆れたような目を学園長に向けた。寮長たちも頷いている。
「ひどい!······えー、ゴホン。さてAさん。あなた、魔力がないですね?」
魔法士養成学校、そして魔力の話。やっぱり―――。
「ここは魔法が使えるんだ。すごい······初めて見た」
この人たちは魔法使いってことだ。怖いけど、少し憧れもある。魔法使いなんて、きっと小さい頃誰もが夢見たことだろう。
「ちょっと待て、どういう事だ。お前、魔法を見たことがねぇのか?」
声を上げたのは獣耳がついてるワイルド系のイケメンだ。鋭い眼光にビクリと肩を震わせる。
「なっ、ないです······!!」
何で睨むの!?あの人怖い!
「······そうか」
ワイルド系イケメンは一言そう零すと、ふいっと顔を背けた。
「やはり闇の鏡が言っていたことは本当だったんですね。ではアレも―――」
学園長はしばらく考え込む。と思ったらパッと顔を上げた。口元にはにんまり笑みが浮かんでいる。
「ではこうしましょう。あなたにはしばらくこの学園で暮らしていただきます!そうですねぇ、雑用がか――――いえ、グリム君やその他寮の監督生ということで!」
「「「「は!?」」」」
これにはここにいた全員が学園長の正気を疑った。ボクも訳が分からない。暮らす?どうして?
ボクは、こんな怖いところじゃなくてお姉ちゃんのところへ帰りたい。
グリムの手を少しだけ握った。
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埋夜冬(プロフ) - 茜さん» 読んでいただきありがとうございます!続編でやらせていただきますね!お待ちください! (2022年1月30日 11時) (レス) id: 71445b0c29 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 夢主のイラストを見て可愛い!と叫びそうになりました。リクエストでハーツラビュルにお茶会に呼ばれたらというのをお願いします (2022年1月30日 11時) (レス) @page40 id: 6b60f4e764 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ユノンさん» こんにちは!コメントありがとうございます!私自身イラストが描けないので、絵心のある友人に頼んでみました!11日以降にまた覗いてみてください!きっとイラストが載ってますよ! (2022年1月6日 17時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年1月6日 12時) (レス) @page3 id: 53f56e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 星猫さん» 嬉しいです!!ありがとうございます!!続編までいくと思いますので、どうぞよろしくお願いします!!! (2021年12月30日 14時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜 冬 | 作成日時:2021年11月21日 23時