【◇】群 青 エ ー ス . 5

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実はA。

裁縫はかなり得意な方だ。

以前からコツコツ作り続けたものがあった。









A「この青道ユニフォーム、なかなかいい完成度！」









枕元に置いてあるクマのぬいぐるみが着ているのは

世界中どこを探してもないぬいぐるみ用の青道ユニフォーム。

我儘言って「青道」のとこはユニフォームを作ってくれてる業者さんに貰った。

ズボンやソックス、ベルトなどの小物は自作。









A「うん、最高。」









背番号のワッペンも付け替え可能。

ちゃんと20人分のワッペンも自分で作った。

マジックテープで貼り付ける感じだ。









A「バスの中…持ってこうかな…」









せっかく作ったのだし

持っていきたい。

一緒に球場に行きたい。

別にぬいぐるみを肌身離さず持ってないと嫌ってわけではない。









A「君も哲さんのホームラン見に行くか！」









Aが朝からハイテンションなのは


平日は授業終わってからの数時間の部活でしか哲に会えないが

土日や大会のときは朝から哲に会えるからだ。









A「よし、背番号は3番でいくか！」









Aがぬいぐるみにベタっとくっつけたのは3番。


もう朝からウッキウキだが気を引き締めて準備をしていかなければならない。









A「おっと…その前に5号室行かなきゃ」









寝巻きのままだが問題ないだろう。

多分向こうもジャージとかその辺を着てまだ寝てるかもしれないし。









A「んー…眠い…」









ちなみにAの部屋は1階で

ちょうど5号室から3つ離れた部屋にいる。


((部屋割りに関してはもう気にしないでください、空き部屋だったという勝手な設定にしてます))









A「あ、秀明おはよう」


東条「雛瀬、どうしたのそんな格好で」


A「そ、そんなって…酷いよ秀明くんよ」


東条「いや…その格好で男子の部屋の前ウロウロしてていいのかなって…」









部屋を出て会ったのは

同じく1階の部屋にいる同学年の東条。

早朝だというのにもう身だしなみがバッチリでさすがは東条って感じ。









A「秀明…優しいね、君はモテるよ金丸と違って」



金丸「んだと雛瀬！！」



A「うわっ…地獄耳？」







2階から金丸の声が。

多分今の声で起きてない人も起きてそう。

鶏カネマール…。

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