【◇】群 青 エ ー ス . 5

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ついに甲子園出場を決める予選が始まる朝が来た。


Aはと言うと…









A(あんまよく眠れなかった…)









寝不足気味。

その原因は…まぁ言わなくてもわかるだろう。

それと深夜にいきなりスマホの通知が鳴ってベットから落ちて寿命が縮まったかもしれない。









A(鳴、ちゃんと寝たのかな…)









通知の犯人は稲実のエースである鳴。

あまり連絡よこすと良くないんじゃないか、と前に言ったことがあるのだが

エースの特権だからね！許されるの！とか意味わからないことを言ってた気がする。









A(まったく、相変わらずなんだからさ)









昨夜…というか今日の深夜に送られてきたのは

なんか真剣に話してる雅さんの盗撮写真と

半裸の…しかもブレてるカルロス

あとエースナンバーのついた稲実のユニフォーム。









成宮 鳴稲実にゴリラが!!



Aミーティング中?



成宮 鳴そ!雅さんがなんか言ってる



Aちゃんと話聞かないと雅さんに怒られるよ



Aあと雅さんはゴリラじゃない









ミーティング中だというのに


この自由奔放さ。


この後鳴は名指しで雅さんに怒られた。


でもこんなことをするのはAを心配して元気づけようと鳴なりに考えた結果がこれだ。









A(稲実のことは応援できないけど)




A(成宮鳴のことはずっと応援してるよ)









稲実には1度誘われたことがある。


マネージャーとして来ないかって。


でもその時には既に青道からスカウトが来て栄純も青道に行く決断が出来ていた。

結果的に断ってしまったのだが

栄純がスカウトされなきゃAは確実に稲実に行っていた。









A(さてと、今日も頑張らなくちゃ)









気持ちは驚くほど楽でスッキリしていた。


鉛のようにのしかかってたものが一気に取れたような感じ。


きっと色んなことを話したことが効いてるのだろう。









A「あ…そうだ」









ベットから降りて目に入ったのは

20番のユニフォーム。

昨日そのままにしておいていたのだ。









A(渡さないとなぁ…うーん…)









なんかもう、勝手に気まづくなっちゃって


違った意味でまた困り果てた。

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