NARUTO"最後の約束と一雫の奇跡"

第２７話 運命 ページ27

鬼鮫「イタチさん、顔色が悪そうですねぇ」

イタチ「…」


鬼鮫の言葉を無視しイタチは足を進める。


鬼鮫「そんなカラダで弟さんと殺り合うつもりですか？」

イタチ「…余計な気遣いだ」


イタチは小さく深呼吸をした。


◇◇◇


サスケ『兄さん！修行しようよ！』


イタチ『ごめんな、サスケ。今日は任務があるんだ』


サスケ『チェッ…( *｀ω´)』



イタチ『…サスケ』



手招きすると、パタパタと走り寄って来る。



トンッ




サスケ『いてっ！』



イタチ『許せサスケ。また今度だ』



サスケ『…むぅ』



途端に頬を膨らますが、すぐにニコッと無邪気な笑顔をする。



サスケ『Aと一緒に待ってる！』



そんなかわいい弟が愛しくて仕方がなかった。



◇◇◇


ナルト「カカシ先生！サクラちゃんっ！」


ナルトの叫び声と共に、ザシュッと鈍い音がした。


カカシ「はあはあ…危なかった」


とっさの判断でギリギリ避けたものの、腕から血が滴り落ちている。


サソリ「ぐっ…」


サソリも少々歯を食いしばっている。カカシの雷切が心臓部をかすったのだ。


サクラ「…っ」

ナルト「…」



構える二人。が、




サソリ「砂鉄…」


サソリが忍術を唱えようとしたとき、彼は目を見開いた。



サソリ「…………!?」



そして、舌打ちをし、倒れているデイダラを三代目風影に背負わせ、消えた。


ナルト「!?」

サクラ「！」

カカシ「逃亡…!?」



◇◇◇


水月「サスケ、この辺りなんにもないよ」

香燐「見れば分かるだろ」

重吾「…」

サスケ「…」


ただあるのは、血が辺りに飛び散っている。


重吾「ここで誰かが戦闘したのか…？」

香燐「けど、死体もなにもねぇじゃん」

水月「けど、なんか血の匂いが…」

サスケ「…！」


サスケは目を見開いた。


サスケ「…(かすかに残る３つのチャクラの気配…２つは分からないが、残る１つは…A…！)」



サスケは走り出した。



水月「サスケ？」

香燐「置いてくなぁ!!」

重吾「！」


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