プレゼント ページ36
今日も美味しくご飯を頂き、またもや折原さんに奢ってもらってしまった私。お礼の言葉を言ったら、折原さんは「それだけで十分」とまた甘やかしてくれた。
そして、待ち合わせ場所でもあった駅前に着いた時。私はある決意をして立ち止まった。隣を歩いていた私が立ち止まった事に気が付いた折原さんも自然と立ち止まる。
『あの、折原さん…！』
「ん？どうしたん？」
『これ…！お礼です！よければ受け取ってください…！』
折原さんに渡したのは、シンプルだけどお洒落な金色のネクタイピン。昨日、洋服を買った後に舞花に付き添ってもらいながら選んだプレゼントだ。年上の男性にプレゼントなんて、父以外に渡したことがなかったので選ぶのに苦労した。
「え、もらってええの？」
『は、はい…！初めて会った時も沢山助けて頂きましたし、その後も美味しいご飯に連れて行ってくださったり、奢って頂いたり…私ばかりがお世話になっているので…！』
「そんな事ないんやけどなぁ」
折原さんはやんわりと否定しながら、私が差し出したプレゼントの箱を受け取ってくれる。
「開けてええ？」
『は、はい…！』
目の前で反応を見るのはちょっと怖いけれど、でも率直な反応を見る事ができる。私がドキドキしながら折原さんを凝視している中、折原さんは丁寧な手つきでリボンを解いて、箱を開けて中身を確認した。数秒固まった後、折原さんは私の大好きな柔らかい笑顔になった。それは、私のプレゼントを少しは気に入ってくれたと期待できるものだった。
「も〜Aちゃんはホンマに…」
『え、えっと…』
「ありがと。めちゃくちゃ嬉しいわ」
嬉しそうな折原さんの笑顔を見て安心した次の瞬間。折原さんにふわりと抱き締められた。…抱き締められた？！
『お、折原さん？！』
「もう我慢できひんわ。…ねえ、Aちゃん」
抱き締められたと認識してパニックに陥ったと思ったら、身体が離れた。だが、ほっとする暇もなく両肩に折原さんの手が置かれて、反射的に折原さんの顔を見上げたら、折原さんの熱っぽくて真剣な眼差しと目が合った。
「Aちゃん、好きです。…俺と付き合ってください」
脳が折原さんの言葉を正しく処理するのに数秒。私が返事をするよりも先に私の感情が溢れ出した。
「え、泣くほど嫌やった？！」
『私も、好き、です。好き、なんです…！』
「…うん、ありがとう」
ようやく口に出せた二文字は今までのどんな言葉よりも甘く感じた。
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紫苑(プロフ) - リリトさん» リリトさん、コメントありがとうございます！ そんな偶然があるんですね？！自分で名前を設定しておきながら驚きました笑 (2020年11月9日 19時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリト - 漢字は違うけど、本名同じ人おったｗｗ (2020年10月22日 17時) (レス) id: 5c9bfe90e0 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ひよりんさん» こんばんは。メッセージを返信させて頂きましたので、ご確認頂ければ幸いです。 (2020年8月22日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - こんにちは。メッセージ送らせていただいたので、見ていただければ幸いです。 (2020年8月21日 21時) (レス) id: 222226e292 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - センラさん推しさん» センラさん推しさん、コメントありがとうございます！ 神様だなんて畏れ多いです…！ですがありがとうございます、嬉しいです。 これからも頑張りますね！ (2020年3月18日 22時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月1日 18時
