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stage.23-1 ページ33

(side.You)

『今年は平和だ…』
「これが普通なんじゃないの?」
『いや、毎年1人以上は暗殺者の方がいらっしゃるから…』
「まじか…」
『普段なら金城さんが撃退してくれるんだけど、今年は私に付きっきりじゃなくても良いから』
「成程、私がいるからか」
『そう!本当にありがとう』
「ははっ、今日だけで1年分の感謝の言葉を言われてる気がする」

決勝戦が始まるまでの間、私と親友は事務室で寛いでいた。二人で過ごすには広い事務室で、私たちは身を寄せ合い小声で会話する。勿論、これにはいくつかの理由がある。

「…しっ、足音が聞こえる」
『…奥に行く?』
「一応お願い」
『わかった』
「扉は閉めなくていいから」
『…ありがとう』

実は4年前の事件以来、私は閉所恐怖症になった。1人で閉鎖空間にいると、パニックを起こしてしまう事があるため、寝室ですら扉を閉めずに過ごしているのだ。
誰かと一緒にいればパニックは起きない…はずだったのだが、やはり今日は4年前の事がフラッシュバックしてしまい、親友が隣にいたにも関わらず、パニックを起こしてしまった。
事情を理解してくれていた親友は、事務室の扉をほんの僅かだけ開き、私を安心させる為に隣にぴったりくっついてくれていたのだ。

「どちら様ですか?」

私は事務室の隠し部屋でこっそりと様子を伺う。客人の声はよく聞こえないが、断片的に聞こえる声の高さ的に男性のようだ。

「私?私はオーナーの専属の護衛です」

「はい?ああ、普段はここに勤めてませんから。今日だけの護衛です」

「何であなた達に身分証を見せなきゃいけないんです?立場としては私の方が上ですが?」

「嘘なんかついてませんよ!私は本当にオーナーの護衛で…って、ちょっと何するのよ?!」

扉の向こうの客人はどうやら親友を疑っただけで済まず、強引に事務室に乗り込もうとして来たようだ。その様子を見て私は慌てて隠し部屋を出る。

『お止めなさい!』

ピシャリと厳しい声で言い放つと、客人達の動きが止まった。扉の隙間から見えた客人の顔は―――

『私に何の用ですか、四天王の皆さん?』

私の顔を見て、驚きの表情をする4人の男たちだった。

「…オーナー、どうしますか?」
『…廊下に立たせたままでは面倒な噂を立てられても仕方ないでしょう。中に入れて』
「…畏まりました。………下手な動きをしたら、即刻排除するからね」

暗殺者とは別の面倒事が増えた、と内心で頭を抱えながら、私はお茶の準備をするのだった。

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紫苑(プロフ) - リリさん» ちゃんと変換できたみたいで良かったです! ご不便をおかけして、失礼しましたm(__)m 頑張ります!ありがとうございます! (2019年10月14日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - ちゃんと、名前が出来ていました!名前で呼ばれるのが嬉しいです( ̄∇ ̄*)ゞ次も頑張ってください! (2019年10月13日 18時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リリさん» リリさん、ご指摘ありがとうございます…!こちらの設定ミスです…修正いたしましたので、名前が変換されるはずです! 応援ありがとうございます!頑張ります!!! (2019年10月11日 21時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 最高です!登場人物の、名前を変える設定で名前を入れても、変えれないのですが……どういうことでしょうか……これからも、頑張ってください! (2019年10月11日 15時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫苑 | 作成日時:2019年10月7日 13時

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