生放送しないだけでこんな問題になる？【歌い手】

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『…こんなもんでいいかな』

送られてきた音源を速攻で覚え、新曲を歌い終えた後ヘッドフォンを外した。
MIXはRiKuに任せればいいか、と音源をRiKuに送って椅子に腰を掛ける。

"彗星列車のベルが鳴る"という曲をイメージしたと言っていたが、全くかすりもしていない。ひとつだけ同じものをあげるとすれば、サムネが青だということ。
RiKuはどうして有言実行が出来ないのやら

すると机に置いておいたスマホが揺れた。
表示されたLIMEの着信を見ると、相手はRiKu

『しもしも？』
＜「転がしてる？」＞
『おったまげー』
＜「…違う、アタシはこんなことがしたかったんじゃないの」＞

情緒不安定なRiKuは久しぶりにため息をつくと「新曲の件なんだけど」と話を始める。
私も『あー、その件ね』なんてテキトーに相槌をうった

＜「すーの音源をMIXして今回は終わりよ。movieは知りあいからしてもらうから、すーもPVを撮れば終了ね」＞
『楽に失礼します』
＜「くそ羨ましい」＞
『心の声出てんぞRiKuさん』

隠す気あんのかこの人

＜「まぁ、新曲も作り終わったし、アタシ達には時間があります」＞
『お？なんか嫌な予感がするぞ？』
＜「MIX終わったらすーの家に泊まり行っていい？」＞
『…拒否権はもちろん？』
＜「なーい！」＞
『元気なお返事ありがとう！！』

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