やめたら、その5 ページ16
地球に数日でも滞在していたのなら宿屋は利用している筈だと気が付いたのはどちらなのだろうか、ともかくそれは正しい判断だった。
宿屋の番をしていた若い女は宿帳を出してきてある一点を指差すと、
「なにやら慌てた様子で、顔も良く見えませんでしたがたしかに兎頭のお客様がお泊まりになられました。もう3日も前のことです。2泊されたのにその間に全くお顔を見ませんでしたのでよく覚えています」
女の指先に目を落とすとそこにはAから聞いたのとは違う名前が記してあった。
「それから_」
若い女は宿帳を閉じるとそれを持ってカウンターの奥に行くと、今度は宿帳の代わりに拳より小さな丸い何かを手に戻ってきた。
「こちら、例のお客様がお忘れになって.......一応宿帳にある連絡先にお伝えしたのですが間違いだったようで、御本人には繋がらなくて.......」
困ったような顔をした若い女の手の上のそれを見た途端、神楽が自分のポケットを漁りなにやらチェーンの着いたネックレスのようなものを取り出した。
「これ、Aが川の中に捨ててたやつ、私が拾ったヨ、それと似てるアル」
女と神楽の手の上のものをそれぞれ取り、見比べてみると確かにそれはサイズ以外に違うところがない。
「ってことはこれ、婚約者さんのものってことですよね」
「よく見ると真ん中のがレンズになってるのか?」
「そうだとしたら、ネックレスでAさんの動きを監視していたんですかね.......」
新八はレンズ部分を覗き込んでから
「これが手がかりになりませんね」
と銀時の顔を見た。
天人の道具からその星を特定出来る人間が知り合いにいただろうか、兎に角新しい材料が手に入ったのだ。
銀時らは宿屋の女に例を言い、このからくりは持ち主に返しておく、などと言いくるめると宿屋を出た。
「からくりっていうと、平賀さんとかですかね」
宛もなく大通りを歩いていると新八が呟くように言った。
どこの星で作られたものなのかを特定するのは難しいのではないかと考えていると、男のものにしては艶やかで美しい黒髪が目に入った。
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さくらんぼ☆*.゚︎ - 初コメ失礼します!このお話 最高です!続き気になります!更新頑張ってくださいね!!応援してます! (2022年12月12日 0時) (レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
薄良(プロフ) - お餅さん» うわあああ申し訳ねぇ.......細かい設定を忘れ去っていました。普通に主人公の年齢と合いませんね.......細かい年齢表記削除しておきますありがとうございます (2020年2月20日 0時) (レス) id: 38546ea573 (このIDを非表示/違反報告)
お餅 - あの…総悟が5歳のときって土方さんいましたっけ?土方さんが来たのって総悟が13くらいのときじゃありませんでした?違ったらすみません (2020年2月19日 18時) (レス) id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄良 | 作成日時:2019年5月6日 0時