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4話 ページ5

その後も火影様からありがたいお言葉の数々と助言を頂き、私は満たされた気持ちで談話室を退出した。めいいっぱい、笑ったのはいつ以来だろう。めいいっぱい、本音を吐き出せたのはどうしてなのだろう。
 やっぱり火影様は神様だ。太陽のようにきらきらとしているし、陽だまりのように私たちを包み込んでくれる。

 ……さて、どうしようか。そんな火影様からカカシ先輩と昔のような仲に戻って欲しいと頼まれた。――正直抵抗がある。
 ずっとカカシ先輩とはずっと距離を置いていたし今更近づくなんて彼は何か裏があるのではないかと勘づいてしまうだろう。……いや、裏なんてないのだけれど。強いて言うなら火影様に言われたからだ。

 カカシ先輩は多忙なお方だ。ほぼ毎日任務に明け暮れて時間なんてないだろう。――ああ、いや、そうか。上忍師になると言っていたな。でもそれは通常任務に上忍師という役職がプラスされただけで、きっとカカシ先輩には負担でしかない。

 とりあえず、待機所に寄ってみよう。暗部から上忍に戻ったということは、そこにも戻っているかもしれない。



「A! 久しぶりね」
「夕日さん!」
「もう、紅で良いって言ってるじゃない!」

 待機所に行くと今日は休日のはずの夕日紅さんが居た。どうしたんだろうと首を傾げているとあなたがここに来ると思ったから、なんて言われ少し萎縮してしまう。

「……私に、なにか用があるのですか?」
「ふふ。それも含めて――ほら、出かけるわよ」
「え、え?」

 程々にしろよ〜とアスマさんが手をひらひらと降っている。それを横目に私は夕日さんに背中を押されながら待機所から外へと足を運び出すのだった。

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作者名:透桜子 | 作成日時:2021年10月30日 23時

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