人類最強と私の恋愛事情7―決戦の時―【進撃】【リヴァイ】

第57回壁外調査4　　―幕開け ページ20

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【リヴァイside】





命令に従い、Aが伝令を伝えるため班を離れ後方へと向かう。

チラリと視線を移しその後ろ姿を確認しながら、リヴァイは少しだけ目を細めた。



伝令を伝えろ、そう命令したときのAの困惑した表情…

伝令の内容からして、驚くのも無理はないだろう…そう思う

だが、それを承知の上のことだ




森へ進入せよという伝令――

つまり、先頭を走るエルヴィンやハンジ達は先に森の中へと入り、作戦通りの内容を進めるということだ

中列のみが森へ入り、その他の班は森の外へと回る
もはや陣形は原形をとどめず、意味を持たなくなる





ここまで来たら、やるしかない





やるしかねぇのは、もちろんわかっている……





だが、先程上がった黒い煙弾

狙い通りであれば、おそらくアレが『ソレ』なのだろう
だとすれば、必ずこちらに向かってやってくる


問題というならば、さっきAが指摘した通り、煙弾の上がった位置が思った以上に近いこと

陣形に侵入したヤツに対し、右翼の兵士達は死力を尽くして戦っているのだろうが、きっとヤツの力はそれを予想以上に上回っているに違いない

このままではエレンがいるこの班までたどり着くであろう時間が、予測よりも思いのほか早くなってしまう可能性がある




森の中へ誘い込めたとして、作戦のポイントまでたどり着けるかどうか…

追いつかれないという保証はない



もし万が一追いつかれた場合は、その場で応戦するしかない

考えたくはないが……




どちらにしても、まさに一か八かの賭け

文字通り、命を賭けた―――




伝令を終えたAが戻ってくる。

その表情は不安そうな顔色のままだった。





すまねぇな…

だが、説明してやることはできねぇ






すぐ前方に巨大樹の森を視界にとらえる。

高くそびえ立つ巨大な樹木達…
その中が勝負の場所となる。







さぁ、どちらが勝つか







―――命を賭けた勝負の幕開けといこう…







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