サンドバッグ ページ10
*
「姉ちゃん、その荷物私が持つヨ!」
「ダーメ!神楽は持たなくてもいいの」
傍から見れば仲の良い姉妹。
だが、そこに近づく質の悪い連中は姉だけでなく妹にさえ手を出そうとするような連中。
「ムカっ腹が立った時は、サンドバッグだ」
下品に笑いながら二人を見るその目が、嫌いだった。
そいつらの存在を認識した途端、繋いでいる神楽の手を握りしめる。
「しつこいな。もうほっといてよ。」
「無茶はするな」
「私は」
「アナタはアナタのままでいいのよ」
「もう」
手にあった温もりが消えた。
「神楽!」
Aを護るように、神楽はそこに立っていた。
「Aをいじめないでヨ!Aはマミーと約束したんだヨ!もうマミーに心配はかけないって」
ずっと一緒にいるって、約束したんだヨ!!
目を見開いた。
目の前で立っている小さな背中に。
「うるせェよガキ。」
たとえ相手が小さくても
いや、小さいからこそ容赦なくイジメるのだ。
「神楽ァァ!!」
吹き飛ばされた小さな身体。
駆け寄り、傷を見て、憎悪が膨らんでいく。
「てめェへの貸しがこれ位でチャラになるかよ。妹ともども、末永く遊ばせてもらうぜ」
神楽を巻き込んだことが、何より許せないことだった。
いや、それ以上に護れなかった自分が許せなかった。
今すぐにでも飛びかかりたかった。
だが、Aがぶっ飛ばすのよりも先にぶっ飛ばされていた。
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宇宙 - 凄い面白いです!おススメします! (2019年11月24日 18時) (レス) id: 851b2213db (このIDを非表示/違反報告)
黒金 - あお果実さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると、とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2019年3月6日 20時) (レス) id: 16e0ec3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです!これからも応援してます(*´∀`) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
黒金 - momoさん» ありがとうございます!私も、こうして見ると何だかしみじみとしてしまいます・・・・。小さい頃から壮絶な人生送ってますよね・・・・。これからも更新がんばります! (2019年3月3日 23時) (レス) id: 16e0ec3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 初めまして!銀魂の成り代わり小説少ないし、神威の成り代わり見た事無かったので書いてくれて嬉しいです!!こうやってみると神威恵まれ無さすぎて推せに推せる.......。これからも更新楽しみにしてます。無理をしない程度に頑張って下さい( *˙ ˙* ) (2019年3月3日 22時) (レス) id: afb06b4870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒金 | 作成日時:2019年2月23日 22時