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そのまま、私はぼーっと一日を過ごしてしまった。
運転だけはきちんと頑張ったけれど、確実に、上の空だ。
「大丈夫ですか?」
「え?」
「今日ずっと、体調悪そうですけど」
帰るのが少し憂鬱でダラダラと帰り支度をしていた時、サッと現れた男性。
「全然大丈夫です。ちょっと疲れたのかな」
「文化祭近くの生徒たちの活気は凄いですからねぇ」
「今年も頑張ってますね」
私の瞳を覗き込む男性、谷口先生は、現代文を教える同期の先生だ。
生徒たちからは優しいと評判。
それは、目の前にある谷口先生の瞳からもよくわかる。
ようやく帰り支度が終わって立ち上がれば、一緒に帰りましょうと誘われる。
特に断る理由もないし、特に話す内容も思い浮かばないけれどいいですよと答えれば、谷口先生は走って自身の荷物を取りに行く。
なんだか犬みたいだな、なんて思ったら少しおかしくて笑ってしまった。
職員室を出てからも、谷口先生は私を気遣ってかよく話してくれて、話す内容が重いものしかないような私を笑わせてくれて一安心。
「いやぁ、良かったです、その、思っていたより元気そうで」
「谷口先生のおかげで楽しくなりました、ありがとうございます」
既に肌寒くなった外で、ぺこりと小さくお礼を言えば、少し照れくさそうな谷口先生。
そんな相手に私も笑いかけて、どこまで一緒に帰るんだろうなんて考えていた時。
「A」
「・・・え」
自慢の高級車に寄りかかる、春千夜さんの姿。
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@じゅら - 主さんの作品では多分初コメです!失礼します!前からお気に入り登録をしていて、これで読み返すの3回目ぐらいです笑 でも何回読み直してもやっぱ神です!最後の春ちゃんが「こら、体拭けクソ」って所が好きです!これからも頑張って下さい (12月7日 23時) (レス) @page47 id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 読み終わりました!最初ドキドキしてたけど,やっぱ神作だった…作者様ありがとう!! (11月29日 6時) (レス) @page48 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
3-114 36(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!読めるようになりました!最高です! (2022年9月26日 1時) (レス) id: 4e0064ee9d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 3-114 36さん» 報告ありがとうございますー!こちらのミスで見られなくなってました。すみません。今は見れると思いますので、ぜひ呼んでやってください! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ワンロボさん» コメントありがとうございます!!谷口先生はボコボコです♡最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2022年3月18日 16時