24 それは叶わず ページ24
.
マンションに到着。自分の部屋の前に立って、ちらりとドアの横にある、キッチンの小窓を覗けば 普段はついてない電気の灯りが漏れていた。
それを見て 少し幸せな気分になってくる。
鍵を探して自分で開けてしまうのがなんか惜しくて、インターホンを連打。
中から慌ただしくうらたくんが出てきた。
「うるさい！あとびっくりするだろーが」
『あうっ、すません…』
うらたくんのデコピンは痛い。学生の頃からそこは変わらない。
じんじんと痛む額をさすりながら、自転車とは相性の悪いパンプスを脱ぎ捨てて中に入る。
後ろから うらたくんが "靴くらい揃えろよ…" とブツブツ文句を言っているのが聞こえる。
一人なら揃えているはずの靴も、うらたくんが気に留めてくれるなら わざとそのままにしてしまう。見てくれてる、と思うと嬉しいから。
『うらたくん、帰らなかったの？』
「一回帰ったんだけど…、なんか、一人だと静かすぎるから」
『ふーん…』
無愛想に返して目線を外す。
見ましたか、うらたくんのわかりにくすぎるデレ。
つまりは、お前がいないと寂しい、ということですよ奥さん。
まさに女子が見習うべき姿がコレ。
こんなふうにベタ褒めする辺り、私も重症だな と思うと、再びインターホンが鳴った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 358人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミント(プロフ) - ルロイ修道士w懐かしいw (2017年1月23日 8時) (
レス) id: 79654553a2 (このIDを非表示/違反報告)
希羅 - あ...バットが一瞬あっちのバットかと…殴られんのに、何で！って思っていた (2016年9月11日 22時) (レス) id: a679bf6dd3 (このIDを非表示/違反報告)
坂田ゆう(プロフ) - ぴーなっつばたー@坂田家さん» ( ´-` ).｡oO(デジタル描くの本当遅いから遅れたらごめんね…)うらたん楽しいけど髪型描くの下手やからなぁ(´・ω・｀) (2016年8月8日 15時) (レス) id: b803415f93 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@坂田家(プロフ) - 焼きキャベツさん» なんだこの美しい女性()ありがとうございます…すごく綺麗で切ない感じが伝わってきます！続編もよろしければ覗いてみてください!! (2016年8月8日 15時) (レス) id: 9c9c90480d (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@坂田家(プロフ) - 坂田ゆうさん» (ありがとう…お願いしますっ)Oo｡.(´-｀)うん、こちらこそありがとね！ (2016年8月8日 15時) (レス) id: 9c9c90480d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴーなっつばたー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/peanuts_butter/
作成日時：2016年6月25日 12時
