隠す姿Ⅱ 【BLEACH】 (ページ38)

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85話　書類と対戦ページ38

＝十番隊執務室＝

筆で字を書く音と書類をめくる音のみが永遠と流れる十番隊執務室
今日は樹は非番で執務室にいるのは私のみ
朝からずっと山のような書類と戦っているのに終わらない書類

『あぁ…これ今日中に終わるかな』
残りの書類を見るに定時には絶対に終わりそうにない

ー

あれから５時間経った今さっきよりは書類の山が低くなったがまだまだ書類がある

『これ今日帰れるかな』
なんでこんなにも書類があるんだと口には出さずに手を動かす

ー

結局朝になってやっと終わった
さすがに休憩なしでずっと筆で字を書いたり判を押していたから手が痛い

ガチャッ

樹「隊長！」
樹は部屋に入って私を見た途端目を見開いて驚く

『おはよう樹』

樹「隊長もしかして昨日からずっと業務を？」
樹は心配した目で私を見る

『そうだよ書類多くない？』
私はできた書類を確認しながら樹と話す

樹「隊長おかえりください！」
机をバンッと叩き真剣な目で私を見る樹

『大丈夫だよ』
私は確認した書類を整えて書類の山にのせる

樹「倒れたらどうするんですか！」
樹が私を必死に帰らそうとする

『最近重要な書類が多い。非番じゃないんだから休めないよ』
私も樹を真剣な目で見る

樹「わかりました…」
樹はそう言って書類を持って執務室を出て行く

私は樹が執務室を出て行くのを見て新しい書類に目を通す

ー

眠い…流石に寝ないとダメか
私はフラフラしながら執務室を出て隊主室へ向かおうとするが急に目の前の景色が歪む
私の体から力が抜けて倒れる

平「あっぶな」
倒れるはずだった私の体を受け止めてくれている真子

『し…んじ？』
私は朦朧とする意識の中真子の名前を呼ぶ

平「無茶しよって心配したんやぞ」
私をそっと抱きしめる真子

平「A一緒に帰るで」
私を横抱きし部屋に向かう

たくさんの隊士達に見られて恥ずかしいが今は眠いの方が勝っていて何も感じない

部屋に着くと真子が布団を敷いてくれて寝かされる
布団は干していたのだろうお日様の匂いがする…

平「おやすみA」
私を抱きしめ頭を撫でる真子

平「起きたらたっぷりお仕置きしなあかんなぁ」
そう言いクスッと笑う真子

私は眠すぎて真子の話を聞かず『はぁい』と答えてしまった
これに後悔するのは起きてからの話

私を抱きしめる真子の匂いと布団のお日様の匂いが混ざりとてもいい匂いに包まれて私の意識はそこで無くなった