若武先生の日常。

答えはイエス ページ4

｢あのさ、正直に話してくれ。

……俺って 性格悪い？｣


そう訊くと、小塚はさも当たり前だと言うように ｢うん。｣と頷いた。


｢イエスかノーかで 聞かれているなら、答えはイエスだね。｣


げっ！


薄々感じてはいたけど、やっぱ そうなのか……
いきなり突き付けられた衝撃に、少しだけ 面食らう。


｢だから いつも振られるのか、俺って！？｣


上杉に言われたなら すぐさま臨戦態勢になるところだが、割と冗談の言えない小塚だ、素直に受け止めておく。ちょっと ショックだ。



｢だけど、そこが若武の良いところだろ。じゃないと、僕らはついていかないし。
若武は、無鉄砲で 単純だけど、リーダーとしていつも僕らのことを思ってくれてるから、それは伝わってるよ。｣



…それは 褒めてる……？

無鉄砲で単純って、貶してる気しかしねえけど。



｢……まあ、それで良いとするか。サンキュな。
あ そういや、お前。



秀明 何時からだよ？｣



コイツ 確かさっき、秀明行く途中って言ってたよな？結構、時間たってると思ったんだけど。


ええと、時計。三時十分？



｢あっ！！｣



そう一声叫び、真っ青な顔で時計を見た。
再びあげられた顔には、今までに見たことが無いくらい焦りが浮かんでいた。



｢始まるのは、三時十五分っ！
もう、僕行くから、じゃあ！｣



そして、ヨタヨタと駆けていく。

……遅ぇ。




このまま行くと、ギリ遅刻だな、あいつ。

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