【Kz】君の名前を呼ぶよ．．．

story4 ページ5

ゴオオオオオオオオオ...

パチパチパチパチ...

ママ...パパ...お兄ちゃん...奈子...

私を置いていかないで...

一人にしないで...！



ハッ！

今のは夢...？

そういえばここ何処だろう？
何か見たことあるような...

コンコン

若「アーヤ。入るぜ。」

若武...？そうだ！若武の家だ！

若「アーヤ、起きてたのか。大丈夫か？」
彩「大丈夫か？って何が？今まで私、何して...」

その後みんなも入ってきた。

黒「落ち着いた？」

えっと...
私は今までの記憶を辿る。

確か秀明が終わってみんなに送ってもらって...
家が火事になってて私以外の家族が全員意識無しで...

そうだよ！家が大火事になって...！
今すぐママ達の所へ行かなくちゃ！

ガタッ

私は思い切り立ち上がった。

ズキッ

ｳ...痛くて顔を歪める。
爆発で火傷したようだ。

彩「ねぇ！ママは!?パパは!?お兄ちゃんに奈子は!?」

吐き出すかのように叫んだ。

シーン...

なぜだか重たい空気が流れる。
若武達も言いにくい感じだ。

何...？どうしたの...？

彩「ねぇ...答えてよ...ママ達はどうなったの...？」

やがて上杉君が重たい口を開いた。

上「立花。お前の家族はお前以外全員...」

そこまで言ってからそっと目を伏せた。
そして静かに首を横に振った。

彩「ママ達は...死んだの...？」

誰も口を開かないこの状況からYESの答えが返ってくる。

嘘でしょ...？
あれは夢じゃなかったの？
私以外の皆が私を置いて消えてしまう夢...

みんなも苦々しい顔をしている。

彩「大丈夫！なんとかなるよ！ママ達が居なくてもやって...い...ける...」

あれ？笑顔で言ったつもりだったんだけどな...
なんだろう。何か熱いものが頬をつたっている。
目からは大粒の雫が落ちてくる。

美「みんな、外出なよ。」

翼が気を遣ってくれているのが分かる。

彩「た...すく...あ、りがと...う。」

そう言うと私に対して微笑んでくれた。
皆が出た後の扉に翼も続こうとする。


また...一人になるの...？
みんなも私を置いて行っちゃうの...？

無意識に私は翼の手を掴んでいた...

お知らせ→←story3

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーKzキャラ

黒木貴和

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す