21 あの日 ページ27
あのあとの出来事を、私は覚えていない。
気が付けば、葬式も何もかもが終わっていた。
親戚も何人か家にきたはずなのに、まったく記憶がない。
あれから、三日経った。学校には行ってない。
その学校も、終業式を終えて、今日から冬休みだ。
私は、虚ろな目で、窓の外を眺める。
雨が降っている。
『あの日』も、こんな雨の日だったっけ―――――――。
〜〜〜
貴「お兄ちゃん！みてみて!!」
宏「ん？どうしたんだ？」
それは、8年前。
貴「お花！たくさんとったんだ〜」
宏「すげーなA！じゃあ母さんにプレゼントだな！」
私達は、毎日のように公園へ行って、体の弱い母にこうして花を取っていた。
ポツ――――――ポツ――――――
貴「あ……雨だ」
宏「傘持ってきてない……A、ダッシュ!!」
私達は、雨脚が激しくなる前に、急いで家に戻った。
貴・宏「ただいまー」
�爐�かえり��
そう言って迎えてくれる声は、なかった。
宏「？…母さん？」
不審に思って、私達は母がいるであろうリビングへ急いだ。
宏「母さ……………!?」
兄が、急に立ち止ったかと思うと、いきなりキッチンの方へ駈け出した。
え？
貴「お兄ちゃん、どうしたの…………!?」
駆け寄った私は、目を見開いた。
しゃがんだまま動かない兄の横に、力なく倒れている、母。
床には、紅い、液体。
宏「救急車…呼ばないと！」
兄が硬直した私の横をすり抜けて、受話器の方へ行ってしまった。
貴「お母さ……お母さん!!!」
我に返って、母の方を揺するが、反応がない。
しばらくして、救急車が来た。
母は、救急病院へ搬送された。
その付添いに、事態を聞いてあわてて帰ってきた父が行く。
私と兄は、その場に残された。
あのあと、母の死亡が告げられた。
死因は、持病の発作だった。
床に落ちていた血は、倒れる直前に吐いたものだという。
もともと、倒れる数週間前に、余命一ヶ月という宣告を受けていたそうだ。
母は、心配かけまいと、私と兄には言わなかったんだと、父が泣きながら告げた。
この日、降って来ていた雨は、次第に激しくなっていたことを、よく覚えてる。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
いきなり過去編……面白くないですよね、スミマセン＜(_ _)＞
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 474人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サクラ(プロフ) - 今書いている作品を１度消して新しい作品を書いてそれを読みたいです… (2018年5月14日 11時) (
レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
古川陽香 - 紫鴛さん» もしかして三章消しちゃったんですか？私、もう少し見たかったです。 (2017年4月30日 7時) (レス) id: 8c15756ff0 (このIDを非表示/違反報告)
古川陽香 - 紫鴛さん» あの、黒バスの三章説目の裏切り小説消さないでください、おねがいします、 (2015年10月11日 11時) (レス) id: a8ae865824 (このIDを非表示/違反報告)
ピンク大好きっ子ちゃん(プロフ) - 絵もうまくて、神作品なのに、私としたことが…気付くのが遅すぎて申し訳ないです…。もう、とにかく、サイコーでっす☆ (2015年1月10日 23時) (レス) id: 69a244a32d (このIDを非表示/違反報告)
コーヒーゼリ子(プロフ) - 二軍トリオと親子が好きすぎて…！！！シオンさん！これからも頑張って下さい！！！！！ (2014年9月25日 6時) (レス) id: 5e1255217b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫鴛 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kiriki/
作成日時：2014年6月1日 19時
