4輪 ページ4
朝起きると体がだるくて、ちょうどあった体温計を使ってみた。
見事に三十九度。
堂々とサボれると思った反面、体は重いし何も考えたくない。
こんな時、女の子がいてくれればなぁ。
「あ」
女の子といえば、俺転校生ちゃんとデートの約束したんだった。
今日じゃん。
熱出したら行けないじゃん。
楽しみだったんだけどな…。
「朔間さんにメールしとこう…」
枕元のスマホをいじって朔間さんに発熱と転校生ちゃんへの伝言を伝えると、彼は「お大事に」とだけ返してくれた。
俺の意識はそこで途切れた。
ーーーー
ピンポーンと明るい音がする。
これって俺ん家のベルじゃん。
生憎誰もいないから、重たい体を引きずって玄関の扉を開けた。
そこにいたのは転校生ちゃん。
「お見舞いに来たよ。お邪魔してもいい?」
いつもよりトーンを落とした声が心地よくて、俺の頭が思考を放棄する。
反応の鈍い俺に気分を害することなく、彼女は俺を部屋に連れて行ってくれた。
「熱測ろっか。あ、台所借りるね」
そう言って忙しなく階段を降りていった。
幼い頃から体調を崩しても両親がいないことに慣れていたけど、転校生ちゃんがいてくれて心強い。
甲斐甲斐しく看病してくれて、心が暖かくなった。
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暗教狂愛ガール(プロフ) - 薫ううう!やべ、鼻血止まんねぇ……… (2016年4月11日 0時) (レス) id: 783b756a7a (このIDを非表示/違反報告)
神紅羅(プロフ) - 私も薫さん大好きです!なので、この話を読んでとても心が温かくなりました!これからも頑張ってください! (2016年3月22日 16時) (レス) id: a79b22a8e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぉーる@あんスタ民 | 作成日時:2016年2月22日 21時