【男主:MSSP】アリスになった【アリスパロ/短編2】 (ページ10)

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絡む糸ページ10

あろまさんに有無問わず連れ去られた。

いや正確には拉致られた。

「は？」とも言わせないで。

着いた所は檜で出来た一軒家で異様に燃やしたくなるような家だ。⬅︎

あろまさんの方を向くとなんかにやけてるように見えて嫌な気配がする。

一緒にいたくない。

なんでこんな羽目になってしまったんだ。

確か

《家ないだろ》

みたいな感じで言われたんだよね。

あ、そうか！変態の人だからか！((

一人で勝手にそう理解して俺はあろまさんから少しずつ離れていった。

きっくんという人と話しているようで俺のことには眼中に無い。

今なら。

「あ、アリス、こっちに来い」

うわっ！

俺はびっくりした弾みでこけた。

ドタッ

「……っ！！」

痛い、なんかに躓いたかのような痛み。

俺は痛いとも言えず足を抑える。

ふと、あろまさんの顔をみたら笑うのを堪えていた。

「あろまさん？笑わないで下さいよ」

「お前w面白いなwww」

「いや、何かに躓いた感じもありましたよ、下に何かありません？」

俺は確かにピンと張られた糸か綱に躓いたものがあったのは間違いない。

じゃなかったら足が赤くなるわけがない。

俺は周りをキョロキョロと見渡す。

見えたものはキラッと一瞬だけだった。

「……糸？」

俺がそういうとあろまさんは探してた糸だわ、と言った。

「アリス、ありがとな」

その前にこの痛みをなんとかしてくれ。