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お茶会なんて ページ5

俺を囲む人なんていないはずなのになんかこの場から離れたい。

えおえおさんからフランボワーズを貰ったけども、ストレートで飲めないし。

フレーバーティーなんてまず縁がないです。

この場で飲めないとか言えないので飲む素振りを見せる。


「おかわりもあるから飲めよ……」

とえおえおさんは俺に言ったようだが、俺の近くを離れて、違うテーブルへと歩いていった。

俺はどうしようかと悩んだ。

その時

「そこのお兄さん、フランボワーズは美味しい?」

と何やら声をかけられた。

俺はどもり篭り、「え、まあ、美味しいです」と当たり障りのない言葉を言った。

声をかけてきた人は深く帽子を被り手に大きめの腕時計をはめている。

「お茶会は楽しい会だから楽しむ物だよ、嘘は直ぐバレる」

帽子を被った人はそう言い残し、俺の肩を軽くポン、と叩いた。

なんだかその人の後ろ姿が現実味を帯びているように見えた。

この世界は現実なのだろうか。

そう思いつつもフランボワーズのカップに口をつける。

この香り、木苺の酸っぱいのが一番嫌いだ。

せめてアールグレイが良い。

俺がキョロキョロと辺りを見渡しているとえおえおさんは俺に近づき、俺に一杯のカップを渡した。

そのコップを俺は一口飲む。

「あ、これって…」



「ダージリン」

えおえおさんって俺のこと見透かしてるんじゃないかと思う。

フレーバーティーは苦手だということに。

帽子屋→←ナイト


ラッキー紅茶

バイカル


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作者名:葵空 | 作成日時:2014年4月19日 19時

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