【男主:MSSP】アリスになった【アリスパロ/短編2】 (ページ18)

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不穏な会場ページ18

フジが行くその先は大きいホールだ。

今日は劇が行われるらしい。

この中で俺は何をすればいいのだろうか。

劇のタイトルも教えられずにただフジについて行ったからなにか企んでいるのかもしれない。

俺は少し身構える。

「え…？」

会場には誰もいない観客席。

それなのにざわめく声がしたのはとてつもなく不穏を感じる。

「おい、フジ」

流石に嫌になった俺はフジに問う。

「お前をお待ちかねしてたんだ、歓迎のな」

俺はキョトンとする。

「聞きたいことは分かる、だが後で話してやるから安心しろ」

いやいや、そういうことではないのですが。

「フジ、そういうことは言えよ」

「女王に口止めされてるんで、禁止事項で」

禁止事項とかそういうの一番腹立つ。

余計ミッションを早くクリアしたいわ。

あのくそ女王め。

いや、待てよ？

俺って何考えてるんだ、考えないと決めたのに。

あぁ、自分に腹立つなんて久しぶりすぎるわ。

「おい、アリス」

フジに頭を叩かれた。

こいつだけには見下されたくなかったのに。

「あ？」

「もう始めても良いですか？って聞かれてますが」

「あぁ、早く始めてくれ」

会場の幕が上がるとなんか見覚えのある人が立っていた。

マイク越しに聞こえる声。

『アリス、あなたは選ばれました』

脚本をそのまま読んでいるの分かりますよ、棒読すぎて。

えおえおさん。

……………

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