【男主:MSSP】アリスになった【アリスパロ/短編2】 (ページ13)

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女王の飼い猫ページ13

《私の猫、フジと言う名のチェシャ猫がいる》

そう女王に聞かされてたんだよね…
なんか裏に策がありそうで怖いんだが。

「もしかして女王が僕のこと言ったのか？」

フジは俺にお構いなく話しかけてくる。

「そうだが？」

フジはふーん、と言いながらも尻尾を振り回していた。

チェシャ猫のフジは女王の飼い猫。
それを聞くだけでもなんか話が通じているかもしれないという不安がある。
俺はフジには下手に質問しにくくて、何故喋っているのかも知りたいとか聞きにくい。

「……何故猫が喋っているのかって？」

……なんだ、フジは、猫はエスパーか。
俺が考えていること分かるというのか。

「分かるよ、なぜならうさぎが…」

奴か、確か……
きっくんといううさぎだな。

「おっと、これ以上は秘密事項だ、君にはこれ以上話せない」

フジは俺の足に纏わり付いて離れそうとしない。

「なら、離れてくれないか」

ぶっきらぼうに言うとフジは尾を足に絡み付けた。

「それとこれと話は違うんだ、俺は飼い猫であって自由に街を彷徨いているわけだからな」

「女王は怒らないのか？」

「あの人は俺をペットとして扱われてるから起こりもしない、素晴らしい人だ」

よく分からないが一つ分かったこととしてはフジは俺に懐いたことだ。