episode56：特訓 ページ8
『あっ、ヒナミ、肉じゃが食べる？』
「えっ！？食べれないよ…！」
『しってる、しってる、冗談だよ』
「トーカお姉ちゃんどうしたの？」
「頑張りすぎ…かな…。」
「トーカちゃん、今日も練習するんだよね？」
トイレのドア越しにカネキが尋ねる。
「あぁ、…夜からな…。」
『なあに？練習って』
「いやぁ、まぁ、大したことじゃないんだけど…、赫子の戦い方とか教えてもらってるんだ」
『面白そう！私も行ってもいいかな…？』
「いいと思うよ」
『やったぁ！』
---------------
「身体鍛えてんの？」
「うん 最近夜走ってるんだ、身体動かすのって結構気持ちいいね。」
「ふーん」
ﾄﾞｺﾞ
『うわ、ナイスブロー』
「私も…もっと強くならないと…
アンタはいいよね リゼの赫子があるから。」
「そのことなんだけど…、今後は出来るだけ赫子に頼りたくないんだ、
僕は…自分で制御できないような力を使っちゃ駄目だと思う…――」
『実際、リゼにのっとられて蓮示さんのお腹突き刺したわけだしね。』
「うっ、その節は本当に申し訳なく…」
『それじゃあ、素手で戦うの？』
「ト…トーカちゃんみたいな戦い方がいいんだ。」
「ふーん もったいねー…私みたいになりたいならバク転ぐらいできないと無理」
「ば…バク転！？」
『かっこいい…！私もやる！』
---------------
「いやいや…、ちょっと練習しただけで出来るAちゃんって何者…？」
「そんなのいいから、次カネキの番だぞ」
「てっ…手 離さないでよ… うわぁ」
「うっさいな …あれ？四方さん」
『えっ、蓮示さん！？ほんとーだー、れ、ん、じ、さん！』
ﾄﾞｽｯ
「お前もいたのか」
「…？今の一連の動きはいったい…？」
「気にするな…」
ちぇ、また防がれちゃったよー 後ろからだったから攻撃絶対当たると思ったのにー！
心の中でそう叫ぶと手招きされたので大人しく従う。
「身長差がある相手は足を狙うといい。それ以外はまあいいだろう。」
『本当ですか！？やったー、ほめてほめて』
こ、こうか？と頭を撫でてくれる四方の大きな手が心地よく、目をつぶると自然と口角が上がった。
「主従関係？」
「確かに、犬と飼い主的な。ボールをとってきた犬を撫でる図。」
『そこ二人！聞こえてるからね！？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：colorful dream | 作成日時：2018年8月10日 21時
