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突入 ページ39

示された場所まで着いたはいいのだが、そこには大量のヒーローと怪人で溢れかえっていた。

「やっぱ流石に多いな」
「これ入れます?」
「……難しいでしょうね」

何とか羞恥を抑えつつ演技を続ける柊真を流石と思いつつ、周囲を見渡す。

「……入り口は……どっちだ?」
「見えないですね……地下? それとも上ですかね?」

地下の階段から、ビルの窓から、そこら中から湧き出てくる。

「っ、草薙さん! あれっ!」

奏乃が指差した先、空を蹴ってビルの四階辺りから侵入する美冬、そして更に三人の男女が後を追う。

「上はアイツらが……なら俺らは下だ!」
「わかりました!」
「承知致しました」

進路を決め、交戦する一同の上を飛行して階段を目指す。

「奏乃!」
「“シャイニングボンバー”!」

襲い来る怪人ごと豪快に入り口を吹っ飛ばし、侵入経路を開く。

「相変わらず馬鹿みたいだな……」
「柊真?」
「おいおいやめろ……」

軽口を叩く柊真を嗜めつつ、足を進めていく。

「侵入者! 侵入者!」
「うっせ」

攻撃してきた防衛ロボットをバスタードソードで切り捨て、星の弾丸で撃ち抜き、光線で破壊する。

「んー、こっちは警備ちょっと薄いか?」
「どうだろうな、その辺にいるのは雑魚だらけだが」
「まだわかんないですよーっ」

だが何かあるはずだ。

何か……

「……行き止まり、か」
「あら、こっちは物置小屋でしたか」
「……戻るぞ」
「いや待て、何か手掛かりがあるかもしれん」

ひとまず辺りを物色してみる。

そこには様々な資料が転がっており、有力ヒーローの記録から、怪人の制作記録、改造技術の書き留めなど。

だが、東矢の目に留まったのは、一冊の手帳。

日記だろうか。

怪人の制作であったり、その日の戦果であったり、見ていて面白いものではない。

「……」

付箋の貼られたページ。

そのうち赤い付箋が一枚だけ貼られた箇所。

そのたった一つの文字列が、東矢の印象を強めた。

つらい、だれかたすけて

「……」

……轟音が鳴り響いたのは、部屋が大きく揺れたのは、その瞬間であった。

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設定タグ:勇者 , ヒーロー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年3月8日 14時

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