差し入れ……？ ページ43
ふと魔王城に向かった東矢。
｢お、東矢か｣
｢ん？どうしたマールド｣
椅子につき腕を組むマールドに声をかけられ、部屋に入る。
彼の前にあったのは、フルーツの多く入ったバスケット。
｢いやな、最近交渉が上手く行ったんだ｣
｢おう、よかったじゃねぇか｣
｢……なんですが、ね……｣
そう言葉を濁したのはオシスト。
どういうことだと問い返してみる。
｢……少し、気にかかるのです。あの彼の態度……張り付けたような笑いでした｣
｢……あぁ｣
二人曰く、どこか含みのある顔と言葉だったという。
……明らかに怪しい。
｢……オシストの便利能力で何かわからねぇのか？｣
｢すみません……毒に触れる機会なんてほぼなく……｣
｢僕は戦闘特化だからな……｣
｢……｣
ダメだこりゃと頭を押さえる東矢だが、ため息をつきつつ口を開いた。
｢はいはいわかった。知らないんなら教えてやるよ｣
｢お、マジで？｣
｢おう｣
そう言って東矢が取り出したのは、一枚の銀貨だった。
ところどころ黒ずんだ後がある。
｢銀貨でどうすんだ？｣
｢こうすんだよ｣
そのリンゴの皮を剥き、銀貨を押し当てればその銀貨は黒ずんでいく。
｢うん、やっぱ毒盛られてやがる｣
｢え、マジで言ってんのか？｣
｢おう。銀は毒に反応すんだ｣
｢成程……｣
｢……要は毒盛ってきたのか｣
｢だな｣
｢……会議の時間だァ！｣
この直後、魔王会議が開かれ、その国の処分についての意見……というか怒号が飛んでいた。
……だが、後にこの出来事がある三人の命を救うことになったことを、東矢は勿論ここにいるその一人目も知るよしもなかったのだった。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
