鎮魂のレクイエム 前 ページ44
｢……撃てぇー！｣
その号令と共に、一斉に魔法が飛んだ。
だがその攻撃はどれも進軍する大軍には届かない。
｢ウソだろおい!? 何で当たらないんだよ!?｣
｢なんだあの大規模障壁!?｣
｢かってえなぁ!?｣
困惑と恐怖の声が弾幕の裏に響くが……
｢汚ならしい魔物の術などに怯むな！ あれは見かけ倒しの幻惑だ！ 魔物なぞにあんなこと出来るはずがない！｣
｢っ、そうだよな……！ 死ねぇっ！｣
｢見ろよお前ら！ 魔物がゴミのようだ！｣
｢この物量の前ではどうにもなるまい！｣
隊長の号令に同調するように、言葉でも攻撃を始めるが……
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｢快適だな｣
｢流石魔王様だよなー｣
｢やっぱすごーい！｣
……まぁ、幻覚な筈もなく。
実際はマールドの張ったバリアで守られているため、並みの攻撃で突破されることはまずない。
｢にしても、殺意高いなこの国の奴ら｣
｢最初俺が斥候したの正解だったな｣
初手に巧が内情を調査した結果、どうやら明確に魔物に敵意を抱いていることがわかった。
｢……にしても、すげぇ教育してやがったぞ｣
｢国家単位のヘイト教育だっけか？｣
｢そこまでやる意味あるか？｣
｢ないよなぁ｣
｢でも滅ぼす理由になるのか？｣
東矢が問い返したが、また巧が答える。
｢それがさ、あいつら魔物とか獣人を酷使してんの｣
｢マジか｣
｢……それだけじゃない｣
そこに付け加えたのはアルマ。
｢……あそこ、すごくたくさん魂がいる……皆、不満と無念を抱えてる……｣
｢へぇ？｣
アルマの能力は霊魂を操るもの。
簡単に言えば霊媒士である。
｢……皆、王様のやり方に反対して処刑されてる｣
｢……｣
｢それに、獣人とか魔物たちがいっぱい死んでる……｣
深刻に、悲しそうな声で告げたアルマ。
その言葉に、多少なりとも怒りを覚えた東矢。
｢……マジで攻め込むんだな？｣
マールドにそう問いかけてみる。
｢……まぁ、お前も人間だからな。無理すんな｣
｢……｣
……東矢には、何も言えなかった。
東矢はどうするべきか、考えあぐねていた。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
