人魔の仲を取り立てる為に ページ42
｢……ところで……｣
肉を食べ終わった東矢が辺りを見回した。
｢……ここ、意外と人間も何人かいるんだな｣
東矢の言う通り、殆どが子供であるが、魔物の中には何人か人間がいた。
ちなみに残りは巧と他は見知らぬ女性が一人だ。
｢巧お前当たり前のようにくつろいでんな｣
｢しかたねぇだろ楽しいし旨いんだから｣
全くもって反省も悪びれもしていない様子の巧を置いて、東矢はもう一人の女性に話しかけた。
真っ白な着物を着込んだ女性であった。
｢あー、ちょっといいか？｣
｢あれ、君は人間なんやな｣
｢おう……アンタ何でここにいんだ？｣
まぁ当然の疑問である。
だが、女性は一瞬不思議そうな顔を浮かべて答えた。
｢探索してたらたまたま見つけたんやけどねー、結構おもろいからおるんや！いやー楽しいわここー！｣
｢……そうかよ……｣
満面の笑みを浮かべる彼女に思わず呆れてしまうが彼女は気付いていない様子だ。
｢……そうだ、アンタ名前は？｣
｢あーうち？｣
思い出したかのように名を問えば、すぐに答えが返ってきた。
｢……美冬。氷河美冬やで！君はなんて言うんや？なんでそっちはここにおるん？｣
｢そうか。俺は東矢。まぁ……訳あってここに住まわせてもらうことになったんだよ｣
｢そうなんかー、まぁでも魔物もおもろいのはおるからな！うちは好きやでこういうの！｣
……珍しい、な。
そう思う東矢も、始めは魔物を一概に敵と見ていた。
目の前にいる彼女……美冬のような魔物にあまり嫌悪感を抱かず、むしろ当たり前のように接する人はいないだろう。
｢あ、でももうそろそろうちも行かんとやな。まだまだ仕事はあるんや！ほな、さいなら〜！｣
慌ただしく美冬は走り去り、そのまま魔法陣に乗り転移する。
その背中を暫く見つめ、また自嘲気味に笑う東矢だった。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
