勇者の挑戦 ページ8
鈍い音が響く。
刹那、壁との衝突音が響き、土煙が舞う。
｢クソ…滅茶苦茶強いじゃねぇか…｣
そこに座り込む東矢が愚痴る。
口元を拭きながら立ち上がり、再び銃を構えた。
｢…折れないな｣
｢まぁな。俺はな、一遍決めたことは…最後まで貫き通すって決めてんだよ！｣
再びその体がぶれ、魔王へのゼロ距離射撃が炸裂する。
｢ッ…｣
｢オラァッ！｣
その直後に全力で右腕を突き出す。
風切り音が低く唸る。
その直後、拳同士が打ち合わされた。
｢…！｣
｢ったくよ…すばしっこいな…｣
刹那、左から凄まじい衝撃に襲われ吹き飛ぶ。
咄嗟に姿勢を整えながらその方向を見れば、数本の矢が飛来しているところであった。
｢っ、ぐっ…！｣
一気に浮き上がり、上空へと避難するも今度は魔王本人が眼前へと迫り、その拳が突き抜かれる。
即座に瞬間移動しその後方へ逃げ、星型弾を連射する。
｢速いな…｣
そう呟きながら、その流星の雨をするりするりとすり抜けていく。
まるで、始めから何もなかったかのように。
｢くっ…！｣
更に連射し弾幕をより濃密なものにするも、焼け石に水。
例え物理的に星の降る夜だろうと、魔王が足を止める理由にはならない。
宙を駆け、星々を縫うように東矢の眼前まで辿り着く。
その炎を纏った拳が振り抜かれるのと、東矢の銃に集まる光が解放されるのは、同時のことであった、
刹那、大爆発が巻き起こり、東矢の体が吹き飛ぶ。
｢がぁっ…はあっ…！｣
それでも、東矢の決意は折れない。
ただ、我武者羅に挑み続ける。
…きっと、今のままでは今目の前に立っている魔王に勝つことなど夢のまた夢なのだろう。
それでも、構わない。
絶対に勝ってみせると、誓ったのだから。
そのフルアーマーに隠された瞳に、再び情熱の炎が宿る。
それを見るマールドの口角が、若干上がったような気がした。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
