揺らぐ決意 ページ6
｢それ以下でもそれ以上でもないな｣
｢…そう、か…｣
東矢は、揺らいでいた。
自分は何をすればよいのか、目の前の男にはどうすればよいのか。
｢…どうするんだ、勇者さんよ。僕は魔王で、アンタは勇者だ｣
｢…あぁ、それはわかってる…俺は…俺は…｣
…暫く悩んだ末、東矢が導き出した結論、それは。
｢…ひとまず、一遍戦わせてくれ。それから判断する｣
改めて、再び銃を向けることであった。
｢…そうか。…お前ら！戦うから部屋から出てけ！｣
｢ちょっ!?今いいとこなんだって！｣
｢もうちょっとだけ！あと5分！！｣
｢うるせぇ!さっさと出てけ!｣
マールドの怒号が響き、オシストによって引きずり出されてようやく一同が退散する。
…数名は浮かない顔だったが。
｢…さて、と。邪魔もいなくなったし…｣
｢…あぁ｣
｢いっちょ、やりますか…っと｣
そう言い、魔王はその玉座から立ち上がる。
その右手には一つの弓が握られていた。
｢…あぁ｣
応じるように東矢も銃を構える。
そして、詠唱を始めた。
｢努力あるものに祝福を…今ここに勇気の道を示す…！
変身ッ!ノーブルグリーン!｣
そう叫べば、彼の体が緑の光へと包まれていく。
魔王はそれをただじっと見つめていた。
そしてその光が収まったとき、そこに立っていたのは。
｢…さぁ、始めるぞ｣
一人のヒーローの、その姿であった。
｢あぁ。先手はもらうぞ｣
そう言うが早いか、魔王はその弓に、魔法で生み出した矢をつがえる。
力強く引き、打ち出したそれは炎を纏い紅い線を宙に残す。
｢…はあっ！｣
刹那、東矢の放った銃弾は流星となり、紅蓮の炎とぶつかり合い恒星へと姿を変える。
それはその熱に堪えきれず崩れ落ちるが、それは文字通り大熱戦の火蓋を切って落としたのであった。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
