飯と動機 ページ19
｢…！｣
｢おいおい、そうがっつくなってwいくら経っても無くなる訳でもないしな｣
｢っ、あぁ、スマン｣
暫く夢中になっていたことに気づき、ようやく冷静さを取り戻した東矢が、思い出したように東矢にも質問する。
｢ん、何で僕があの人について行ってるか？｣
｢あぁ、色々と知りたくてな｣
真剣な表情で見つめる東矢、それに対し巧は。
｢…面白そうだから？w｣
｢…は？｣
あっけらかんと、そう答えた。
｢いやさ、僕はそんな大それた理由とかないのよ。楽しそうだったからついてきただけ。勝手に｣
｢勝手に？｣
｢勝手に｣
思わずオウム返ししてしまうも、別に特段理由はないらしい。
その手に握られたナイフを口に運び、ハンバーグを咀嚼して続ける。
｢いやさー、僕は結構暇だったのよ。そんな気の合う友達もいないしさぁ？面白い奴もいないしさぁ。
そこでたまたま出会ったのがマールドだったわけ。
一目見てビビッと来たね。こいつについてったら絶対面白いって｣
｢えぇ…｣
想像以上に空っぽすぎる動機に思わず言葉が出ない。
今までとは違う衝撃に思考がシャットアウトされた。
｢まぁ、僕は結局付和雷同とかどっちつかずの自由人とか散々言われるけどさ。特に何にも縛られず自由に生きてみるのも楽しいぜ？
使命とか種族とか出生とか身分とか辛い事とか面倒な事とか、全部捨てて自分のやりたいように生きるのが一番楽しいんだ！｣
…そのせいであの人には𠮟られてばっかりだけどな、と最後に付け加え苦笑いする巧だが、その言葉は確かに東矢の中に響いていた。
｢…何にも縛られず、自分のやりたいように生きる…｣
その言葉が、先日のマールドの言葉に重なった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
