内緒にしてること《太宰治》

内緒 ページ5

この状況、考えてみたら結構やばいかも

だって、学校の王子様と2人きり

女の子から恨まれるね


まぁ、幼馴染だし！彼氏だし！
私悪くないし！←

「A何1人でブツブツ言ってんの？」

『んーん。なんでもなーい。』

変な目で見られたし


まぁ、それは置いといて、現在私は作った料理を盛り付けております。

今回は結構上手くいったんだよ？

グラタンとサラダとスープとか色々と。

えーと、次はコップ用意しなきゃなーと思い、棚の方へと歩こうとした時


『！！……どうしたの。』

腰辺りと背中に違和感。

抱きしめられている。

「いやー、やっぱAがいいなと思って。」

治が耳元で囁く。ぞわっとした、

『なにそれ。』

「…香水臭い女達は好まないのだよ。Aが一番だ。」

その言葉に少しだけドキっとする。

きっと朝の事を言っているのだろう。

『…ばーか。』

ちょっとした照れ隠し

治がふふっと笑った

「そんな紅い顔で言われてもねぇ。可愛いとしか思えないのだけれど。」

『うるさい、包帯無駄遣い装置。』

「非道い！」

治が手で顔を覆い泣き真似をする。
指の隙間からこちらを見ている。

うっわぁ、とか思っていると

「ねぇ、疑問に思っていたのだけれど、如何してお皿が３つあるんだい？ここには２人しかいないよ？」


治がお皿を指差していう。

『あれ、言ってなかったっけ？今日アイツも来るよ。』

「え、嘘でしょ、嫌なのだけれど。」

治が少し後ずさりする

ピーンポーン

『あ、来たんじゃね？』

はーい、と言いながらドアの方へと走っていく。

治も嫌そうな顔をしながら後を歩いてついてくる。

ドアを開けると

「ようA、」

『いらっしゃい、中也。』

「うっわ本当に来た蛞蝓。」

「うるせえぞ青鯖。」

もう１人の幼馴染。

学園の王子の１人 中原 中也 がいた。

相変わらずの仲の悪さだこと。

『入ってー。』

嗚呼、また、騒がしくなる

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