内緒にしてること《太宰治》

内緒 ページ16

中原side


「中原くんと津島さんね」


この言葉を聞いた瞬間周りの男たちからいいなぁ、という声が聞こえる


青鯖にいたってはすごい顔で睨んでくる

授業なんだからしょうがねェだろうが



てか、そこまでしてAは隠したいもんなのか？名前で呼ぶくらいいいだろうが


と思いながら絵を描き始める


よくみるとこいつ綺麗な顔してんなぁ

どうりで惚れる男が多いわけだ


『あ、中原くん、これ。』


渡されたのはタオル

「このタオル…」


『お前こないだ忘れてったでしょ。治…太宰くんが燃やそうとしてたからとりあげた。』


「あいつｯ！！…ありがとな、津島。」

『いいえ。』



キーンコーンカーンコーン


「はい、そこまでー。続きは次回やりまーす」



号令をするとAは急いで教室から出て行った。


ぽん、と肩を掴まれる
どうせ、あいつだ。振り向きたくもねぇ



「ちゅーうーや。人の彼女といちゃいちゃしないで貰えるかい？楽しそうなオーラでてたのだけれど」


「してねぇわ糞。」

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