消えた皆と生きる自分

私を起こす友がいた ページ7

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高校生になって、今ではすっかり生きる希望を取り戻したんだ。



マリンや悠飛、砂原のおかげ。


KZのみんなが居ないのは寂しいけど、それでも私は諦めない。




未だにみんなが私を生かした理由は分からないけど、何か大きな理由があることだけは分かったから。



その気持ちを踏みにじるなんてしない。

したくない！




たとえ、どれだけの人が私を恨もうと、生きてやるんだから！




私は……昔の私と違って、笑うことが減った。

でも、ゼロじゃない。


マリンが必死に笑わせようとしてくれるんだ。

その必死さが面白くて、つい笑っちゃう。




そのたびにマリンは顔を明るくしてくれるの。


私は、愛されてるんだって実感する。






「立花、早く高校行こうぜ！」

向日葵のような笑顔を浮かべるマリン。



私とマリンは無事高校生。

クラスもなんと同じ！


でも、私はニッコリ笑って、断った。

「ごめん、今日は学校休むの。」


マリンはふと笑顔を崩し、真剣に私の目を見る。

「あいつらか？」


目を細め、静かに頷いた。





途中のお花屋さんで花を買い、KZのみんなの……お墓へ向かう。



今日はみんなの命日だから。

忘れもしない日。




みんなのお墓は、それぞれ隣り合っているんだ。

ご家族がそうしたみたい。



私は、まず、それぞれに想いを込めた線香を置き、墓石に水をかける。

そして、さっき買った花を水差しに入れたんだ。



真ん中の若武のお墓の前で手を合わせて、心からの想いを叫んだ。


“みんな、元気？
　私は元気だよ！

　高校生活、とても充実しているんだ
　……でも、やっぱり寂しいな

　
　もし、来世というものがあるなら、来世でまた会おう
　上杉君は来世とか信じなさそうだけど、私は来世を信じてる

　それでみんなに会えるなら、いくらでも信じる
　

　……また来年に来るね”




顔を上げ、花差しに入れる花とは別の花を若武のお墓に置いた。


その花の名は、フクジュソウ。




花言葉は、「悲しき思い出」

そして……「幸福を招く」





来世こそはみんなが幸せになれますように……。



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