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開放感を感じて ページ30

家族を見ると、私が縁を切ると言って、呆れる者、驚く者、興味ない者、悲しむ者。

それぞれが別々の反応をしていた。



私は言いたいことを告げることができた。

もうここにいる必要は無い。


自由になって良いんだ。

若武たちと仲間でいて良いんだ。



今まで感じたことのない、開放感を感じた。

心に爽やかな風が吹く。



でも、お母様たちはそうは思わないみたい。

彩母「彩!好き勝手するのも、いい加減にしなさい!

  あなたが居なくなったら、今までの生活が出来なくなって、私たちが苦しむのよ!?
  家族を見捨てる気!?」

ヒステリックに叫ぶお母様をお父様は止める。


彩父「ママ、落ち着いて。
  そして、彩、本当にそれでいいのか?」

お父様は私の瞳を見据える。


私は静かにうなづいた。


これでいいんだ。

これが、私の幸せ。


今の家族と居るよりも、若武たちと居る方が、笑えるんだ。

自然と笑みが溢れるんだ。


立花「私は、私なりの幸せを見つけたいと思います。」

静かにお辞儀をした。

今まで育ててくれた感謝と、今までの苦しみを乗せて。


すると、泣きかける奈子が聞いてきた。

奈子「お姉ちゃん、居なくなっちゃうの……?」
 

私は静かに顔を上げ、奈子を見る。

立花「そうだね。もう辛いのは嫌なんだ。
  お姉ちゃん、弱いから我慢できなくて、逃げるの。」


私がそう言った瞬間、奈子は大粒の涙を流した。

大きな声を上げながら。



思わず、心苦しくなる。


でも、この家族だと、私は幸せになれないから。

私だって、幸せになりたいから。



奈子、ごめんね。

私は、心の中で謝る。



正直、この状況が嬉しい。

家族全員が、今、私のことを見てくれてる。


それが、どことなく嬉しかった。


今までは、誰も私という私を、見てはくれなかったから。



まあ、お兄様は、相変わらず、何も話さないけどね。

ただ、静かに私を見てる。



もうここからは、おさらばだ


私は、ここから出ようとする。

そして、扉を開けて、若武たちと出る直前に、静かに呟いた。


立花「私は、あなたたちの家族で、少しだけ幸せでした。」

その後……→←間違えてない



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ooooooooo - これの番外編とか読んでみたいです! (2022年2月13日 14時) (レス) @page32 id: 5ba6c307c9 (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - とーこさん» ありがとうございます!!めっちゃ嬉しい言葉です!!これからも頑張らせていただきます!! (2020年2月24日 20時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
とーこ(プロフ) - 完結!!あきさん、お疲れさまですっ!これからも更新頑張って下さい。応援しています!完結、本当におめでとう!! (2020年2月24日 19時) (レス) id: 68045c2212 (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - 彗さん» ありがとぉぉぉぉぉぉぉぉ!引き続き、他の作品頑張るわぁぁぁぁぁ!(ほんまや、下になるw←) (2020年2月24日 19時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あきぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!完結おめでとぉぉぉぉぉぉ!!!!!(あれ、矢印したいのに下向きになる) (2020年2月24日 19時) (レス) id: 70bbe6910f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あき@草売り大魔王 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp  
作成日時:2019年8月30日 22時

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