硬貨25枚 ページ26
同時刻。各寮の寮長と副寮長は会議をしていた。
クロウリー「では、本日の会議はこれで、」
リドル「学園長、僕から1つよろしいですか?」
これで話も終わった、とレオナが腰を上げるとすかさずリドルが口を開いた。
ラギーに諭され、再び椅子に体を預ける。
クロウリーから許可をもらったリドルは言葉を続けた。
リドル「サバナクロー寮1年、A・アルメリーの件についてお話をお聞きしたいのですが」
クロウリー「あぁ、そのことでしたらこの後アルメリーくんに話を聞く、…予定、なんですが」
ジッとドアを見つめる。
会議が長引いたとはいえ、来るのが遅い。手紙は出した、来ないなんてことは絶対にないはず。
だがドアの向こうに気配はない。
"困りましたねぇ…"とクロウリーが呟くと、思いもよらないところから声が上がった。
ルーク「心配ご無用!きっとムシュー・ミツバチなら来てくれるに違いない」
ヴィル「あら、アンタAに何かしたの?」
ルーク「フフ、罠を少し、ね」
まるで幼子のように笑うルーク。ヴィルはさも興味がなさそうにルークから爪へと視線を移した。
罠を仕掛けられた旨を聞いてラギーはため息をつく。レオナは喉の奥から込み上げてくる笑いを抑えていた。
ラギー「流石に察しのいいAは引っかからないと思うんスけど…」
ルーク「察しのいい彼だからこそ絶対に引っかかるさ。彼は私のことを熟知していると言っても過言ではないからね」
レオナ「優しいモンだなァ、Aも。わざわざ引っかかってやるだなんて」
ルーク「
心底楽しそうに話すルーク。
サバナクロー、ポムフィオーレを除く全員が訳もわからず首を傾げた頃、天井に魔法陣が展開した。
『ふぇッ!?』
中々の高さから落下してきたAに全員が目を剥く。
ルークはそれを、いとも簡単に抱きとめた。
あまりの衝撃に、話そうとしていたことが吹っ飛んでしまったA。頭の中は恐怖でいっぱいだった。
『……あ、そうだ狩人サマ!この前くれたやつ使ったよ〜。おんなじ匂いだね』
ルーク「やはり私の目に狂いはなかった様だ。以前よりも素敵になっているよ」
『ヒャハ、ほんと?』
ルークの髪に手を伸ばし、スンスンと嗅ぐ。
シャンプー以外に鼻腔を掠めた香りにすぐに顔をしかめた。
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しお(プロフ) - 完結おめでとうございますっ作者様の作品どれも大好きです!!ほんとにどタイプです(; ;)新作も楽しみにしています!頑張ってください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 555d662f3a (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく読んでいて楽しい作品でした!またどこかで貴方様の作品に出会えますように(^ν^) (2020年8月16日 22時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - とても面白いです。この作品が更新されるのを毎日心待ちにしてます。更新大変だと思うので作者様なりのペースで頑張ってください!応援してます。 (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9f253d2950 (このIDを非表示/違反報告)
諒(プロフ) - イライ&ナワーブさん» ご指摘ありがとうございます!お手数ですが、誤表記の話数をお教えいただけませんか? (2020年8月7日 22時) (レス) id: 20c69aa8ad (このIDを非表示/違反報告)
イライ&ナワーブ - とても面白いと言うかBL最高! (レオンではなくてレオナですよ) (2020年8月7日 21時) (レス) id: 1da65a8f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:諒 | 作成日時:2020年8月2日 13時