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「ところでA、いつまで俺はお前の先輩で居なきゃなんないの?妙な作戦の時だけ呼び捨てしちゃって。」
拗ねた様に言うカカシにAは目を泳がせる。
「だ、だって……」
「大体、六代目だの火影だの。傷付くよー?お前ぐらいは、名前で呼んでてよ。」
「いやいや!ナルト君やサクラちゃんだって……」
「アイツらもちゃんと、必要な場では六代目って言うよ?」
知らなかった?と言うカカシに、Aは言い返す言葉が無くなり、言葉を詰まらせた。
それから絞り出すような小さな声を出す。
「……カカシ。」
「ん?」
「カカシ」
繰り返す事で、増すのはどうしようもない愛しさで
「なあに?A。」
その声でその顔で名を呼ばれれば、それは確信に変わる
「ありがとう。」
「どうして?」
「貴方が居たから私は今、生きてる。ずっと恋をしてた。昼も、夜も、夢の中でもずっと。カカシに恋、してた。だから生きてこれた。」
「……大袈裟だな、Aは。」
困った様に言いながらもまんざらではない表情を浮かべるカカシに、Aは言葉を続ける。
「大袈裟なんかじゃないよ!この里に私を連れてきてくれた時からずっと、私は貴方に……恋、してたんだから。」
「ハハッ……俺みたいな奴にそこまで惚れ込んでくれるのはきっと、Aだけだよ。」
「そんな事ないよ?カカシはいつも好かれてた。いっつもここ、赤くしてたけどね。」
カカシの頬をツンツンと人差し指で突いて悪戯に笑ったAにカカシは苦笑する。
「お前はテンゾウと一緒になっていつもバカにしてたでしょ。」
「違う違う!……嫉妬、してたんだよ。だから、私は気持ちより先に捨て身で行動にでちゃった。」
あれはやり過ぎでしたと頬を掻いて照れくさそうに言ったAの頭をカカシは撫でる。
「でもあれがあったから俺も、自分の気持ちに気付いた。あの頃もう少しだけ……お互い素直になれば良かったんだけどね。」
ごめんねと言うカカシにAはフッと微笑んで首に腕を回す。
「大丈夫!それよりも……カカシ、愛される覚悟を決めてね?一生かけて貴方を愛してあげるから。」
いつか言われた言い回しを挑戦的な目で言ったAにカカシは驚いてそれから破顔した
「……あーなるほど……これは、確かに死んじゃいそうになるねぇ?」
互いに抱き合いながら笑った二人の笑顔は幸せに満ち溢れていた。
END
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テン(プロフ) - さきさん» わー、さきさんありがとうございます。嬉しいです。君に届けたい〜のパスワードは、作品ページにも記載してますがカカシ先生のお誕生日ですよ^_^キャラ崩壊してますが、楽しんでいただければ幸いです。(レス遅くなり申し訳ありません^^;) (4月7日 21時) (レス) id: 45d5aa443d (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - めちゃくちゃおもしろい作品でした!君に届けたい歌があるのパスワードは教えてもらうことは可能ですか? (1月14日 22時) (レス) id: fc3eb456ce (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - honokaxxxvさん» honokaxxxvさん初めまして。コメントありがとうございます(^^)18フラグが探せるのであれば、『この作者の作品を全表示』という場所から飛べると思います♪私もあまりシステムに詳しくなくて、もし見れない時はまた教えて下さい(・・;) (2021年12月11日 13時) (レス) id: 4e1c1164bb (このIDを非表示/違反報告)
honokaxxxv(プロフ) - こんばんわ!久々占ツク開いて真剣に読みました( ¨̮ ) 『君に届けたい歌がある』を読んでみたいのですが18フラグを探せれる設定なのですが見つかりません( ´∵`) どう調べたら出てきますか、? (2021年12月10日 0時) (レス) @page40 id: 75aa42d988 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - 哀羅さん» 哀羅さんこんにちは!いつもありがとうございます(*^^*)引き続き続編も楽しんでもらえれば幸いです♪ (2021年1月14日 19時) (レス) id: d52e65ea9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2021年1月14日 0時