ひとつ目[side Ｏ] ページ11
《side智》
おいらの予想とは裏腹に、マスカット国王は結構簡単に拝謁を許可した。
相葉ちゃんと松潤は、噂ではかなり素敵なお風呂に入りにいったみたい。
背中流してくれる侍女とかいるのかな？
何となく、羨ましく思ってたら、暫くして謁見の間に通される。
片膝を立てて頭を低く下げ、国王の前に並ぶ。
「おお、元気そうでなにより！智ちゃんと翔ちゃんとニノの息子のニノ！」
「あ、カズでいいよ」
ニノがいきなり無礼をはたらくけど、一向に気にしないみたいにマスカット国王は、あははーって、笑った。
「で？誰？誰が雅紀を海に突き落としたの」
「我々４人で考えた末のことであります」
わ！翔ちゃん連帯責任にした！
「翔ちゃん。今の帝王より切れ者と聞く。爬虫類苦手？」
「好きではありませんが……」
「じゃ、苦手なもの無いんだ、頼もしいなー」
「いや、高いとこが、やや……」
ややじゃないのに。
「足を崩してもよいぞ。で、わしに何を聞きたい？」
「この儀式の総指揮者は誰なの？」
ニノが膝をさすりながら胡座をかいた。
「それは、内緒」
「……その前にひとつお尋ね申し上げます」
翔ちゃんが堅苦しさを隠そうともせずに聞く。
「貴国の、領域侵犯を謀る国がある耳にした」
「うむ」
「近隣国として黙ってはおられませぬ。我らまとめて始末しようとする輩が居たとしても何ら不思議はない昨今」
翔ちゃん堅苦しい。
「今から向かう島に暴漢が現れるやもしれませぬ。貴国、ここストーム州の各国は命を預けるに足る信頼関係があるとは言え、他州他国はそうはいきますまい」
「……うむ」
「マスカット王国の資源を狙い、貴国の王子を亡き者にしようと謀る賤しい輩もございましょう。乗船前に国王の真意をお尋ねしたく思い、不躾ながら拝謁の機会を賜った次第」
なんつー回りくどい。
「つまりね、今から行くとこは安全か、俺らが留守中にクーデターとか起こったりしないか、俺らの命を狙われることはないか知りたいのこの人は」
ニノが短く略したー！
「大丈夫？」
おれが聞いたら、マスカット国王はニッコリ笑った。
「はい、ひとつ目の試練クリアー！」
「えっ」
「ハァ？」
「ほいほい乗船したら全員海に投げ出される仕組みになってたのにざんねーん！」
「……」
「俺らは落ちたのにー」
マスカット国王が、やるな！とか言いながら、うひゃひゃーって、笑った。
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カナ - ものすごくよかったです！よしのさん、無の証明応援してます。 (2019年11月9日 21時) (
レス) id: b8c9c9f13b (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 何度読み返しても面白いので、嫌なことがあったりすると必ずこの作品をこそっと読み返してます（笑）お妃候補や青王子がキリッとしている姿など、プチ続編を密かに期待しています(*^-^*) (2018年8月12日 11時) (レス) id: 46d8f31019 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - わぁとっても楽しかったです。五人それぞれの特色が素晴らしくて拝見していてワクワクが止まらなかったです>^_^< (2017年9月18日 10時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
catseye(プロフ) - いやいやいやいや。嵐さんの（ヲタヲタしい）話を出来るってだけで私の中ではフツーの人じゃないですし、がっかりしませんよ(笑)赤いネルシャツ着てお蕎麦持って待ってましょうか？(笑) (2014年11月18日 18時) (レス) id: 9878059a12 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - なおさん» ありがとうございます( ；∀；)各王子の声で再生されたといわれるの嬉しい♪こういう話になると、相葉さんはアカレンジャーの役割をします！トラブルの根源でヒーロー(笑)翔青、和緑、智黄、潤ピンク←でどうだろう。なんか違う(笑) (2014年11月18日 8時) (レス) id: 526c4ff89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作成日時：2014年7月5日 17時
