[リボーン] 十六夜の巫女８

$190$ ページ5

煙がはれた時
リボーンさんの姿はありませんでした

私はフレールを
元のチャームのサイズに戻して
予定通り懐中時計の鎖に付けて
家に帰る事にしました

……沢田さん？

道端で泣いている男の子…
重力に逆らった
明るいブラウンの髪

でも
年は４、５歳ぐらいでは
ないでしょうか？

｢大丈夫ですか？｣

声をかけると
一瞬ビックリと肩を揺らしました
よくみると
転んでしまったのか
膝に擦り傷が出来ています

｢少し滲みますよ｣

持っていた消毒液を吹き掛けるとより泣き声は大きくなりましたが
消毒を終えて
絆創膏をぺたりと貼りました

｢これで大丈夫ですよ｣

にっこりと笑ってみせると
幼い沢田さん(仮)はさっきよりは落ち着いたらしく
｢ありがとう｣と言ってくださいました

沢田さんは舌足らずな言葉で
必死に今の状況話してくださいました


話を聴いて
やはり幼いころの沢田さんだと
分かりました

つまり

10年前のリボーンの世界に
来てしまったようです

奈々さんとはぐれてしまい
探して走っていたら
転んでしまったらしいのですが

そんな迷子の沢田さんを
放っておくなんて出来ませんし…
私は沢田さんを
抱き上げて立ち上がりました

｢わぁ〜たかい！｣

少し目線が高くなった事に
はしゃぐ沢田さんを
微笑ましく思いながら

｢とりあずお宅に行ってみましょうか？｣

$191$→←$189$

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す