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第24話 ページ12

「せ、瀬名……」

「おや、本物の騎士くんのご登場かい?」

後ろを向くと物凄く不機嫌そうな瀬名が立っていた。

いつもなら確実にいないであろうこの時間に会うとは今日は厄日かなにかなのかとふと考える。


「まぁ俺もあんたとこいつが一緒にいるところとか見たくないからねぇ〜」

本当はめんどくさそうだったから首を突っ込む気はなかったけど、なんて言いながら私の真横にまで来ていた


「それなら見過ごしてくれても良かったんだけどね」

「そんなことできるわけないでしょ〜。あんた、何するかわからないからねぇ〜」

なんとも居心地が悪い。

隙をみてこっそり帰ろうとしていると瀬名に肩を捕まれた


「何帰ろうとしてんの?今にも倒れそうじゃん。特別に後ろ乗せてあげるから今日ぐらい甘えなよねぇ」

「い、いや。あの……」

「ごめんね、瀬名くん。僕が先に送っていく約束してたんだよね」


本当に勘弁してくれと心の底から思った。
とにかく、早くここから逃げ出したいし、家に帰りたい。
これなら零たちを待っていた方が良かった気がしてきた。

というか、もうそろそろ来そうだしな。
これじゃこっそり出てきた意味がない。
どうしようか。でも、やっぱり英智は何するかわからないしな。折角だからと瀬名に視線をむける。

「だってよ、皇帝さん?」

「はぁ、全く君は……」

申し訳ない気持ちもないわけではなかったが今までのことを考えれば妥当な判断だった。


ただ、今日借りた傘は返さなくてはと思い傘を差し出す。
「き、今日の朝は助かった。あ、ああありがとう……」

なぜか緊張のあまり上手く言えなかったが、彼にはきちんと聞こえたようで

「ふふ、どういたしまして」

と、少し残念そうに微笑んだ。

黙っていればそれなりにかっこいいのにななんて思いながら瀬名の裾を引っ張る

「早く帰るぞ」

「送ってもらう立場のあんたが何偉そうに命令してるわけぇ?」

まぁ、いいけどなんて言いながら靴を履き替える。

「じゃあな、英智。」

「残念だけどね。いい夢を」

「ふん。お前もな」

第25話→←おひさしぶりです。作者の雑談タイムです。



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りぃ楼(プロフ) - 藍猫さん» コメントありがとうございます!GOSICKとあんスタというなんでその2つ?みたいな作品なので両方好きな方にそう思っていただけて本当に感謝と喜びしかないです!気ままな更新で本当に申し訳ないですが頑張って書いていきますので引き続きよろしくお願い致します! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 3c76628835 (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - とても面白くです!ちなみに、私もGOSICK好きです!!GOSICK要素が含まれている占ツク作品はとても少ないので私の大好きなあんスタの夢小説に盛り込まれていることに感動しております!!これからも頑張ってください!! (2018年3月22日 18時) (レス) id: a7ecc16dd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りぃ楼 | 作成日時:2016年7月19日 20時

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