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wink26 ページ3

「Aちゃん、ちょっといい?」



理科が終わり、次の授業は体育。
体育祭の練習だ。



私が白いハチマキを手に取り、頭に巻こうとしたとき。
ゆうた先輩に声をかけられた。



「はい、なんですか?」



ゆうた先輩の方を振り向くと、目の前にハチマキを差し出された。
私が首をかしげてゆうた先輩を見上げると、ゆうた先輩がちょっと照れたように言った。



「えっと…ハチマキ、交換しない?」



「え?」



「その…恋人はそうするって泉さんから聞いて…」



ああ、そういうことか。
瀬名先輩の言うことなら、あってるのかも…



「うん。いいよ。」



私はゆうた先輩のハチマキを受け取り、自分のハチマキを手渡した。



私は恥ずかしいと思いながらも、思いきって口を開いた。



「あの、ゆうた先輩…。」



「ん?なに?」



「その…髪の毛結んでくれません?」



「えっ」



ゆうた先輩の動揺した声が聞こえた。



私は無言でゴムを手渡した。
ゆうた先輩が小さい声で失礼します、と言って後ろに回り込んだ。



私の髪にゆうた先輩の手が触れる。



緊張する。
ヤバイ、顔が熱くなってきた…



「…兎、好きなの?」



ゆうた先輩が聞いてくる。
その時にでる吐息が、かすかに耳にかかる。



「んっ…!」



声が出た。
うわー、最悪だぁ〜!恥ずかしすぎるし、変態な女だと思われちゃう…!



「うわっ!?ご、ごめん!変なとこ触っちゃった!?」



「い、いえ!違いますんで!ご、ごめんなさい…/////」



呼吸を整え、もう一度前を向いた。



ゆうた先輩の彼女になってから、空回ることが多くなった。
緊張しちゃって、うまく言えなくて…。



でも、今回の体育祭でなにか変わるといいなって。



そんな淡い期待を抱いてます。



そんなことを考えているうちに、ゆうた先輩の手が離れた。



「うん。出来た!我ながら上手いよ〜?」



「ありがとうございます。」



私達はみつめあい、一回視線をそらしてまた合わせた。



そのあと笑いあい、グランドに向かった。

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設定タグ:あんさんぶるスターズ! , 葵ゆうた , 葵ひなた   
作品ジャンル:恋愛
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ゆうた愛 - …感動…しました…あ、今、天国行きそうです…はい、神作でした…素晴らしい作品を、あり…が…とう… (2016年9月19日 8時) (レス) id: eaf91ea410 (このIDを非表示/違反報告)
閖―ユリ―(プロフ) - 面白いです!!初々しさが滲み出てて…羨ましいです!こんな神作を書けるんですから!!更新停止なんてしないでください!!! (2016年8月27日 1時) (レス) id: 7a734051b3 (このIDを非表示/違反報告)
彩覇(プロフ) - すみません……;;夢ノ咲でした……;;;;頭が上がりません……本当に申し訳ない……;;; (2016年1月7日 0時) (レス) id: 9ca234d17f (このIDを非表示/違反報告)
彩覇(プロフ) - 前作でもコメントしましたが一応こちらにも言っておきますね。 夢ノ崎学院ではなく夢之咲学院ですよ。怒ってないですよ!? ただ誤字を指摘しただけです。失礼しました。 (2016年1月4日 2時) (レス) id: 9ca234d17f (このIDを非表示/違反報告)
にゃな - キャーーーーーーー!!!!!!!!初々しい!!!!!!!! (2015年12月28日 23時) (レス) id: c405644c58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葵真夜@ゆうたん | 作者ホームページ:http://tukasan  
作成日時:2015年12月27日 21時

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