８こ目 ページ9
僕がみんなを守るんだーーー
誰が聞いても頼もしい、男の子らしい言葉。
でもなんか違う。
その言葉を聞いて、らしくない弟の言葉に不安を覚えた。
ホームにアナウンスが鳴り、太宰さんが戻らないまま列車が到着した。
敦「春野さん！ナオミさん！」
列車からナオミさんと春野さんがでてくる。
車中では何もなかったようだ。
『無事でよかった。ナオミさん、谷崎さんからも無事だと連絡が来ましたよ』
ナ「本当に！よかったですわ！」
うん。嬉しそう。
ナ「そうだ紹介しますわ」
春野さんとナオミさん。
その後ろから一緒にもうひとり。
不気味な人形を持った男の子が出てきた。
ナ「列車の中で知り合ったのですけれど」
列車の中で？
列車を降りても男の子は歩みを止めず、トンッと敦にぶつかる。
そして、薄気味悪い歌を歌いだす。
私も知ってる、子供の童謡。
かごめかごめだ。
？「後ろの正面だぁれ」
歌い終わった瞬間に、手に持っていた人形が気持ち悪い笑い声を上げた。
怪しいと感じた私と敦が、ナオミさんと春野さんの前に立つ。
・・・この子、おかしい。
人形が壊れて笑い声がやむと、突然・・・隣にいた敦が春野さんの首を絞め始めた。
ナ「敦さんっ！？」
『止めて敦っ！！』
敦は春野さんの首の後ろ側を強く打ち付け、春野さんは倒れる。
すると次は、隣にいたナオミさんの首を絞め始めた。
ナ「あ・・・あつ、やめっ・・・」
『ナオミさんっ！』
なんとか敦の手を振り払い、ナオミさんを離す。
すると、邪魔をする私の首を強く締めた。
・・・なんて力なのっ！？
私だって、少なからず妖狐の異能力で力はある。
それなのに敵わない。
このままじゃ危ない。
何とか敦の手を掴んで抵抗しながら、声を出す。
『ナオミさん！太宰さんをっ！近く、いるっ・・・からっ！』
この力はきっと異能力によるもの。
それなら彼がくればきっと何とかしてくれる。
ナオミさんはうなづくと、走り出した。
目の前の敦は、憎しみに満ちた顔つきで私の首を絞め続ける。
ーーーーー酷い顔。
まるであの日の私みたい・・・。
敦にこんなに憎まれるなんて・・・
・・・自業自得かもしれないわね。
敦「見ろッ！これが僕だ！僕の力だ！！」
あぁ、この顔。
私と君は、本当に似てるわね。
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出雲(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます！太宰さんは何でも分かってそうだって印象です！次回も頑張ります！ (2017年8月26日 16時) (
レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - お疲れ様でした！太宰さんが些細な会話に違和感を持っているところが流石だなと思いました！ありがとうございました。次作も頑張って下さい！ (2017年8月26日 12時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 梅雨風夏さん» コメントありがとうございます！今回は個人的に伏線を多く使ったつもりでした！なので伏線について評価してもらえるのはすごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2017年8月25日 21時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
梅雨風夏(プロフ) - 完結、おめでとうございます！伏線の貼り方が迚も上手で驚かされました！これからも頑張ってください！ (2017年8月25日 21時) (レス) id: 306f9f397d (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - 分かります！私弟いるのですがもう生意気で生意気で…。でも敬語外した敦君みたいな弟ならうぇるかむ!です！ (2017年8月25日 11時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：出雲 | 作成日時：2017年6月28日 9時
