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5話 ページ5

「はっッ?!」
「よぉ、ガキ。よくも逃げてくれたな」

蒼い兵士は黒い笑みを浮かべ、そのまま、こちらへ歩み寄る。
俺は逃げ場を失った。
小屋から出る方法は、蒼い兵士が立っているドアしかないのだ。
俺は肉を背中へ隠す。

「い、いやだっ・・・!」
「ッチ。うるせぇ、それを返せ、クソガキが。」

俺は精一杯抵抗するも、肉を引っ張られあっけなく奪われる。

「あぁっ・・・!!」

とられた。俺の生活がその肉にかかってるのに…
精一杯睨む。

「そんなかわいい顔しても返さねぇぞ。あ、睨んでるつもりか?」

蒼い兵士は俺をバカにして笑っている
しばらく笑った後、俺に話しかけた

「おい、ガキ親連れて来い。代金払ってもらうぞ。」
「……。」
「おい、きいてるか、ガキ。」
「………んだ…。」
「あ゛?」
「いねぇつってんだよ…」

蒼い兵士は俺を見て、急に真面目な顔になった。
そして俺の服を引っ張って歩き出した。

「おい、どこいくんだよ?!」
「ッチわめかねぇでついて来い、ガキ。」

さすがにここまでガキガキ連呼されると、頭にくる。
連れて行かれた先はさっきの肉屋だった。

「さーせん、店の人いますか?」
「おう、なんだい、兵士のねぇちゃん!」
「このガキがこれもってきちまって…いくら?」
「えぇ?そうだったのか?!」

俺はうつむいた。蒼い兵士は謝った。
蒼い兵士が俺の頭を前に倒す。

「ほんっとすみません。」
「ご……ごめんなさい…。」

肉屋のおっさんは顔をしかめた。
蒼い兵士が口を開く

「でもさ、こいつ自分から言ってきたんで、許してやってくれませんかね?」
「ぇ……?」
「ははは、そうかー。もうするなよ?」

驚いた。庇って…くれた…?
肉屋のおっさんは俺の頭をぐしゃぐしゃとなでた。

代金を払い終え、店から離れたとき、俺は尋ねた。

「な、なんで…?」
「は?何がだよ」
「なんで、庇ってくれたんだよ…」

蒼い兵士は足を止め、こちらを見下ろした。

「ッチ…」

蒼い兵士はまた俺の服を引っ張って歩き出す。

「お、おい、今度はど…」
「うるせぇ。さっきわめくなと言った。」

俺はうつむいて引っ張られて歩いていった…

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悠雨(プロフ) - ヤギさん» コメントありがとうございます!受験前なのでなかなか更新はできませんが、気長に待っていてくださると嬉しいです! (2016年1月1日 0時) (レス) id: f871260573 (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - すごく面白いです!更新楽しみにしてます! (2015年12月30日 22時) (レス) id: 32f1ff9ae2 (このIDを非表示/違反報告)
BEAT(プロフ) - カルアさん» コメントありがとうございますッ!!少しずつですが更新していくので、読んでくださると嬉しいです!! (2015年1月13日 17時) (レス) id: 6face62a62 (このIDを非表示/違反報告)
カルア(プロフ) - 面白いです!早く続き読みたいです!頑張って下さい(`_´)ゞ (2015年1月13日 6時) (レス) id: e8c1da7e4f (このIDを非表示/違反報告)
BEAT(プロフ) - りんご。さん» ありがとうございますッ!!少しずつですが、更新していきますね!! (2015年1月12日 13時) (レス) id: 6face62a62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠雨 | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2014年3月22日 18時

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