【すとぷり】その愛で私を抱きしめてみて (ページ13)

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初めて親戚でもない人に言ったな

泣いちゃうかな。と思ったけどそんなでもなかったな

逆に1人で悩んでた時より今の方がすっきりしちゃってるかも

ずっと黙っているころんくん

『…寝ちゃった？』

こ「…寝てないよ。その通り魔事件って…」

『ニュースにもなってたよね。有名なお祭りだからさ』

こ「僕さ、あの事件ほんとちっちゃかったし10年も前の事件だけど、覚えてる。一人の男性が犯人に向かってったって。」

『そうなの？』

こ「それを聞いて、すげーって。亡くなったって聞いた時は本当に失礼なんだけどヒーローだなって。将来僕もヒーローになるんだって…思ったんだよ」

『そっか…お父さん、ころんくんに憧れられてるんだね』

こ「話してくれてありがとう。…古川さんはさ、古川さんのお母さんに言われた事、もう試したの？」

『…その愛で抱きしめてみてってやつ？』

こ「うん」

『…全く。あの後親戚同士が私の擦り付け合いで大変だったから…夜は泣きわめくし勉強教えろうるさいし。ちっちゃい頃は本当にわがままで泣き虫だったんだよね。』

仕方なくお母さんの妹の、今の家に預かられたって感じだし

そうこう話してたら喉が渇いてきた

『ちょっと喉乾いちゃった。お水飲ませてもらってもいいかな？』

こ「あ、僕も行く」

2人で静かにキッチンへ向かう

1杯の水を飲んでまた部屋に戻る

『…寝よっか。もう大体話したし』

ベットに向かおうとしたら、後ろからお腹に手が回ってきた

抱きしめられてる…？

『あ、えっと…』

びっくりしていると、

こ「…なんで平気な顔してるの。」

そう言ってきた。

『えっと、ね？意外ところんくんに話したらスッキリしたって言うか…』

こ「…そっか。友達だから、たくさん相談してほしい」

『うん』

こ「…寝よっか。」

『うん。』

私はベッドにまた入る。

そしたら、いきなり隣に潜ってさっきのようにまた抱きしめてきた

『え、わ、ちょ…！』

こ「やっぱり布団は背中痛くなるからいやだ。一緒に寝よ….」

我慢してたの？

『それなら、私布団で寝るから…！』

そう言ってベッドから出ようとしたら

こ「…………」

『…寝たの？』

もしかしてずっと寝ないようにしてたとか？

私はがっちりころんくんに固定されてるから動こうにも動けない

仕方がない

私もこのまま寝てしまおう

『おやすみなさい』