18.ジェーン・ドウ ページ18
少し前の閻魔殿
鬼灯「う〜ん…」
閻魔「難しい顔してどうしたの?」
鬼灯「Aさんの死亡記録がどこにもないんです」
閻魔「まだ記録課が書いてないだけなんじゃないの?」
鬼灯「そう思って調べて見たんですが、Aさんの倶生神がいないんですよ」
閻魔「人間なの?人造人間なんじゃないの?」
鬼灯「私も考えましたが、まだそんな技術は無いはずです。
外国生まれ、外国育ちの可能性もあります」
閻魔「EU地獄じゃなくてこっちに来たなら日本生まれでしょ?
例え渡航履歴があったとしても、滞在期間の長い方に来るはずだし」
鬼灯「では、偽名でも使っているんですかね?」
閻魔「それはあるかもね。浄玻璃鏡で最近のを見てみれば、見つかるかもしれないよ?」
鬼灯「それもそうですね」
所長「A?…おい!!しっかりしろ!!A!!」
鬼灯「これでしょうね」
閻魔「あれ?偽名じゃないのかな?」
鬼灯「わかりませんが、せっかくですし見てみましょう」
所長「私は何を研究するかテーマを聞いただけだ。
なのに、何故お前はすでに研究を進めていたんだ?予算はどうしたんだ?」
A「金庫が開いていたので。つい」
所長「またか!!それで今までどれほどの金を溝に捨てたかお前は覚えとらんのか!?」
A「もとは私の特許のおかげで成り立っている研究所でしょ?
安い給料で我慢しているんだから、私の好きなようにさせて下さいよ」
所長「うぐっ…くそっ…で?…その研究の成果は?」
A「まだわかりません。生体実験はできていないので。被験体の入荷はまだですか?」
所長「まだだ。お前が壊し過ぎるからな」
A「残念ですね…なら、私で実験してみましょうか」
所長「は?お前正気か?」
A「私は天才科学者ですよ?
今まで作った薬品はそれこそ世に出回るような代物ではありませんでしたが。
実験の必要もないくらい、最初からすべて完成されていたんですから」
所長「その才能を人の為に使おうと思わんのか?」
A「馬鹿馬鹿しい。それじゃぁ何の興奮も生まれないじゃないですか」
鬼灯「以前から思考は大分ぶっとんでいたみたいですね」
閻魔「白澤君に預けてて大丈夫かな?」
一子「Aさんは悪い人じゃないよ」
鬼灯「これから桃源郷に行きますし直接本人に確認してみます」
二子「なら私達も行く」
閻魔「ワシはもう少し浄玻璃鏡を見てるよ」
2014.8.19
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時:2014年8月5日 15時