27.死ヲ悼ム ページ28
アン)「Aはロビーナを知っていたのかい?」
貴)「わからないけど…多分、友だちだった」
アン)「そうだったかい…」
貴)「…わたし…変…?悪い子…?」
アン)「とんでもない。君は悪い子なんかじゃないさ」
昨日も言ったろ?かわいい子だって。そういってふわりと撫でれば、キョトンとしてしまうAだ。
アン)「いいかいA?人間は大事な人が亡くなった時に涙を流す。そうやって人の死を悼むのさ」
貴)「いたむ……痛いの?」←
ここで天然が出るか。どうやらこの子のボキャブラリーは思った以上に少ないらしい。
アン)「(あぁ、難しいか…)死を嘆き悲しむのさ。そういった感情をうんと表に出してね」
貴)「感情…」
アン)「死んだ人はすぐにはいなくならない。でも人間には居ても視えない。Aも知ってるだろう?」
貴)「…ん」
アン)「死を悼むのは悪いことばかりじゃない。“あなたに会えなくなるのが寂しい”とか、“また会いたい”、“ありがとう”“大好きだよ”とか…色々な感情をどっかで見てる大事な人に伝える方法の1つなのさ」
貴)「大事な人に…伝える…」
アン)「君は友だちの死を悼んだ。どれだけ泣いてもいい。変じゃないさ。それはAが泣くほど“ロビーナが大切”だって、全力で伝えているだけなんだからねぇ」
貴)「……」
俯いたAは、瞬きをしたのか、はらはらと数滴の雫が彼女の膝の上に溢れ落ちた。
──グゥ〜…
アン)「ヒヒヒ!泣いたらもっとお腹が空いたねぇ!」
お食べ、とパンを差し出せば、Aはいつも通り無言で、モソモソと頬張る。
シ)「いるか!アンダーテイカー!」
貴)「れぇ、ふぉみゃふ?」(訳※ねぇ、お客?)
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