能力荘の非凡な毎日

賄いはお昼を作り上げる。【牡丹雪飛彩】 ページ10

トントントン。

キッチンにはまな板と包丁のあたる音が響く。

玉ねぎを切って〜、パスタはもう茹でたでしょ〜、

えっと、あとはツナとノリかー。

おっけー！

私は気を入れ直してもう一度包丁を握りしめた。

出来上がりそうな頃、ちょうど玄関が開いた音。

「お帰りなさい〜」と言った私とは違い、

彼は「ど、どうしたんすか？」との声が。

「え？」と声を出して、私も駆けつける。

「大丈夫ですか…？」と問うと彼の前の少女は、

涙をこぼしていた。

私は驚いてつい、エプロンで手を拭いてしまった。

わ、汚いわ。ヤバイ。って、関係ないな。

そんな中、彼のお腹の腹の虫が鳴いた。

あ、お腹すいたんですかね…？

とりあえず話しかけてみる事にする。

「あの、ご飯、作ってるので食べません？
冷えたら美味しくないですし、彼女も落ち着くんじゃないでしょうか…？」

「あ。そっすね。腹減ったんで。」

と彼は答えた。そして私はに向かって、

「貴方も。行こ！」と言った。

こくりとうなずいて、彼女は付いてきた。

さて、私は準備をしなくては。

エプロンのリボンを結び直して、笑顔を見せた。

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